ブラック・ジャック創作秘話

 昭和48年、虫プロが倒産し天才手塚治虫は編集者から「もう終わったな、手塚治虫は・・」といわれ始めていました。しかし天才は火の鳥のようによみがえりました。「ブラック・ジャック」をきっかけに。
 「ブラック・ジャック創作秘話」というマンガ本が秋田書店から出版されすぐに買って読みました。

 「凄絶!」の一言です。この本を読むと、彼は天才ではなく神であったのだと思わざるを得ません。なぜなら読者に豊かな希望を与えながら、自らは受難の一生を送ったからです。しかし本人は決して受難とは思っていなかったでしょう・・・

 ブラック・ジャックをかき始める頃のことを彼はこのように述懐しています。

「何をかいてもつまらなく、人気も出ず、ちょうど虫プロの倒産もからんで、お手あげの状態だったのです。(中略)
次に『ブラック・ジャック』をかきはじめるまで、ぼくにとっては長い長い冬の時代でした。」

 4回読み切りで始まったこのシリーズは圧倒的な人気が出て、その後通算243話もかかれることになりました。その頃のことを、当時のスタッフや編集者の思い出話から編集したのが、この「ブラック・ジャック創作秘話」です。

 「第一話 壁の穴」少しだけ紹介させていただきます。クリックすると大きくなります。(皆さんも後で買って読んでくださいね・・・)

次は「第二話 若者たち」から