幻想芸術家「水木しげる」

 日々、尊敬と驚嘆の思いが高まり続けています!それは水木しげるさんです。マンガ家というより偉大なる「幻想芸術家」です。彼の妖怪原画集『妖鬼化 ムジャラ』をみて、今日も感動のため息です。。。
 水木しげるさんの画業には言葉がありません。。。

 こんな無数の線と点で描いた精密な絵を、どのようにしてこんなに多く描いてきたのだろう?!

 だれも見たことがない世界をどのようにして思い描くことができたのだろう?!

 水木しげるさんこそ「絵の妖怪」だったのでは?と思うよりほかありません。

 妖怪原画集『妖鬼化 ムジャラ』第7巻より、140枚の収録作品の中からほんの一部(残念ながら)だけ紹介します。

 このシリーズだけで8巻ありますから、全部合わせると紹介した絵と同等品質の作品が1000枚以上あることになります。

 1枚に2日かかったとして2000日、1日も休まず描いたとして5年半もかかる計算になります。圧倒されます。。。

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 最後に水木しげる先生の貴重なお言葉をどうぞ。

 結局、遊ぶ時間なんかなかったねえ。やっぱりね、遊ぶ時間があって、遊んで幸せな一生を過ごすか、あるいは一所懸命に働いて有名になるか、どっちかだね。両方ではいられない、よくしたもんでねえ。

 だから、有名になって成功するって人は、あまり遊んでない。栄誉とかお金とかもらってね、けっこうなことだけど、そのかわり遊びのほうはぜんぜん。

 だから世の中は、成功したならいろんな楽しみも…というけれど、それは大間違い。どっちかひとつしか得られない。成功してもマジメなだけ…たいしてアンタ、そんな人生、おもしろくないですよ。

 だから人生は、そんな差がないです。名のない人が結局、楽しい人生をすごしたりしてるの。今ごろになってわかってね。

 成功さえすれば、いいことばかり転がってると思ってたけど、そうじゃなかった。人間には限界があるから、そんなに「結構毛だらけ」じゃないデス(笑)。

参考
 水木しげる「福島原発の闇」
 マンガ家の一日