描ける漫画喫茶

 「新しいコラボ」には、こういうやり方もあるんですね。。。コラボといえば異なる職種がタイアップして新しい製品やサービスを生むことを連想します。が、数日前に新聞で読んだ記事は、普通のコラボが「異種融合型」だとしたら「反対結合型」とでも云えそうなものでした。
 その記事にはユニークな「漫画喫茶」のことが書いてありました。

 なんと、漫画を「読む場所」と漫画を「描く場所」が一緒になっている!

 そしてその場所で描いている作品が漫画誌に連載されている!

 しかも、描いているこの場所、この時間をそのままストーリにしている。

 しばらくするとその本は、この漫画喫茶の書棚に並ぶのでしょう。なんたる自給自足的循環!(笑)

2012年2月15日朝日新聞より

「描ける漫画喫茶」を漫画化
常連作家の作品が雑誌に

「漫画空間」の机に向かう棚園正一さん=名古屋市中区

 名古屋・大須にある「漫画が描ける漫画喫茶」を舞台にした漫画が、21日発売の「漫画アクション」(双葉社)に掲載される。さえない営業マンが「描く」喜びに目覚め成長する物語を描いたのは、この店を仕事場にする漫画家の棚園正一(しょういち)さん(29)。若者の夢を育む空間で、初の連載を目指して今日もペンを走らせる。

 大須のアーケード街にある漫画喫茶「漫画空間」(052・231・7781)は、内藤泰弘店長が2010年5月に開店した。通好みの1万冊をそろえ、画材も常備。18席のうち6席で漫画が描ける。最初の1時間は480円で、利用時間に応じ加算される。

 すでに大手月刊誌でデビューを果たしていた棚園さんも、オープン直後から常連に。愛知県清須市の自宅から週4、5日は通い、昼過ぎから閉店の夜11時まで机に向かう。「家より集中できるし、同じ目標を持つ仲間と意見を交換し、作品をよりよいものへと高めていける。毎日学園祭をやっているような、大須のにぎやかな雰囲気も居心地がいい」

 掲載作「まんくう」は38ページの読み切り作品。主人公は、夢を与えてくれた店を有名にして恩返ししようと、新人賞獲得を目指す。居場所を得て充実感に満たされる主人公には、常連たちの姿を投影した。内藤さんも、着ぐるみ姿の風変わりな店長として登場する。

 棚園さんは別の作品で昨年11月、漫画アクション新人賞の佳作に入った。「名古屋を舞台に、身近な生活やリアルな心の動きを描いた連載をやりたい」と意気込む。

 「来客数は月400〜500人で、ほとんどが描く人。ここまで需要があるとは予想していなかった」と内藤さん。常連の中からすでに漫画賞入賞者が5人ほど出たといい、「若手漫画家を輩出できる場に」という夢がかないつつある。「刺激し合い、負けたくないという思いが成長につながるんじゃないかと思う」

 おもしろいですね!逆転の発想です。

 この発想を応用するとどんなアイデアが出てくるでしょう?

 少しヒネリ出して見たいと思います「woommm〜〜〜〜」

 「客も料理を作る食堂や居酒屋」「入所者が介護職員の洗濯や食事の世話をする老人ホーム」「病気の人たちが自ら服用しながら経営する漢方薬局」「観客が撮った映画を上映する映画館」「生徒同士が先生の学校」「家庭の中にある会社」「読者が創っていく物語」「絵を描く美術館」・・・(ここまでか〜〜)

 さて、「しごと」というのはまさに多様で、それゆえに個性的な「しごと」を生み出す自由と喜びが本来あるわけです。

 ところが、大きな会社が多くなって、一握りの人は企画ができてある程度その多様性を味わえるでしょうが、ほとんどの人はその楽しみから無縁となっています。

 そこに、しごとが「苦役」であり、自分自身とはかけ離れたもの、という意識が生じやすくなりました。単なる「猟場(りょうば)」としてのしごと意識、それが私たちを貧しくしています。

 もうひとつは「自営は成り立たない」というあきらめの意識ですね。

 これは正確に言うと「今までの自営では成り立たない」「たった一つの自営では成り立たない」「今の生活方法では成り立たない」といえると思うんです。

 しかし、「自由なしごとを創造する喜び」はあきらめるにはあまりにも惜しい。だって私たちは一生のうちどれくらいの時間を「しごと」に使っているんでしょうか?

 あれこれ考えて、すべての要素が含まれ、ぐるっと完結できる「楽しいしごと」というのは、やはり高校生の頃私が夢想したこんな「しごと」かな、と思えてきました。

 「みんなの独創村」に以前こんなことを書きました。http://dokusoumura.jp/kenkyuujo/cat199/post_2/

 でも冗談抜きに、こんな「新しき自営」について、多くの人が本気で考えていかねばならない時代が近づいていると思いますよ。。。

バケツ稲と都市農業
貿易自由化やら後継者問題やら一番大事な「食」があぶない

さて、バケツ稲というのがあるんです。

http://www.yoi-shoku.jp/backet/

今は子供の教材みたいなものなんですが、これをもう少し本格化したらおもしろそうだな〜と思っています。

たとえば、住宅メーカーがソーラー発電や光ファイバー(実際に太陽光をひっぱるため)を大いに利用して家庭用農耕ユニットを住宅のオプションとして販売するとか。

これは屋内タイプと屋外タイプを二つ開発します。

屋内タイプは、今工場の空き倉庫などを利用して野菜の水栽培を産業化している例がありますが、その家庭版みたいな考えで。

屋外タイプは。庭や屋上で使うタイプとして一工夫します。その工夫とは足腰が不自由な人でも作業できる構造にするということです。今や農業はシニアや都市住民のあこがれです。そのなかで実際に行える人は足腰の弱った年齢の人たちです。私は股関節が悪いのでそれがよくわかるのです。

このような人たちが立って行えるような農耕ユニットがあれば売れると思います。さらにパソコンや簡易ロボット的なIT機器が作業を補助する、立体的な構造を工夫するなどですね。これらのアイデアがあれば省スペースでも収量が期待できそうです。

そして流通は「曲りやネットワーク」です。個人のまがったり不揃いな野菜や果物だけを扱う市場やネットでの流通システムを考えます。

農業を都市部の産業に移行するという考えもおもしろいし、農業に第二次第三次産業を合体するというのも面白いと思うんです。

それは、私が高校生の頃考えていたことなんですが、気の合ったしかも飽きっぽい仲間と一緒に、農業をベースとしながらそれを移動して商う部門、利益をもとに機材をそろえ動物映画を撮る部門、つまり第一次から第三次までの産業を一緒にした産業にして自由にローテーションできるようにするのです。ハイブリッド農業とでも名付けましょうか?

大きな会社ではそうなっていますが、人は決められた部署の部品みたいな扱いなので私の考えているのとは大きく異なります。やはり行う人が主体ということで規模は小さいということが原則です。

そもそも農業を求める人は、他人に束縛されない自由を求めているのです。その要素を生かそうとするなら都市部や若者というのも十分農業の担い手になれそうな気がします。

いろいろアイデア出していきましょう!

ここのコメントや村のポストからどうぞ!待ってます。

投稿者:ノボ村長 エリア:独創研究所 2010/12/01
 

 蛇足ですがもうひとつ。

 農業が否定的にとらえられる場合、それはいつも「生産物=商品」というマインドセットがあるためと思うんです。

 生産物は「自分(家族、周りの人)たちの食物」であり、「余剰品が商品」になるという考えでないと、やっていけないと思います。

 そこをベースにして不足分をどのような組み合わせで補うか、という逆転の発想がここにも求められると思います。

参考
 毎日違う味のラーメン屋