気持ちが救われます!原発の本山に反逆の狼煙が立ったのです。それは東京新聞に掲載されました。「拙速な再稼働反対」大飯原発 日本原研労組が声明。
牙を失い、社畜化した労働組合。
私にはそんなイメージがありました。
「賃上げさえしてくれればなんでもやりますご主人様。たとえ原発だろうが兵器製造だろうがかまいません。人生大事なのはマル金ですよ」
電力労組に後押しされて原発再稼働推進している議員も多いと聞いています。
労組の家族は一体どういう気持ちなのでしょうか?きっとつらいことでしょう。
なにがって?「社畜のように、会社の利害関係でしか思考してはいけない私たち。。。生活を失う怖さ。。。」と。
中には開き直って、「原発がなければ国は滅びるのさ」と信じ込もうとする人も多いことでしょう。
そんなイメージを払拭してくれるニュースが昨日ありました。
2012年4月23日 東京新聞
「拙速な再稼働反対」 大飯原発 日本原研労組が声明
関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働問題をめぐり、独立行政法人日本原子力研究開発機構労働組合(東海村)は「拙速な原発再稼働に反対」とする声明を今週にも原子力安全・保安院など政府機関や県、東海村、福井県おおい町などに提出する。組合員は全職員約四千人のうち原子力研究者や技術者など二百八十人。声明では「ストレステストは原発の安全確認からはほど遠いものである」と批判。
さらに「原子力関係者の立場では(東京電力福島第一原発事故の)本質的な問題解明と将来に向けての考え方をつくっていくことが被害の軽減の次になすべきこと」とし、「広範な放射能汚染で国を危機に陥れるようなものは運転すべきではない」と主張している。
同組合は原子力の基礎研究や安全性研究をしてきた旧日本原子力研究所の労働組合の流れをくむ。
声明について組合の岩井孝委員長は、事故原因すら分からず、科学者としての議論も進んでいない現状で「原子力に携わるものとして態度を示す必要がある」と話す。 (小沢慧一)
「実にエライ!気骨あるぞ!家族があなた方を誇れるぞ!」
総本山の中で「人間」「生き物」としての観点から、自分たちの仕事について根本的な反省をし、仕事の本流とは全く正反対の提言をするのは大変勇気ある行動です。
組合員は全職員のうち7%しかいないようですが、たとえ少ない人数でも、原発大本山にこのようなまともな「レジスタンス?」がいるということは思いもかけないことでした。
さらに、この労組のHPを見ると、原発の罪に対するびっくりするくらいの反省!ぜひご覧ください。
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現代社会が抱える大きな問題の多くは、「会社人」のウェイトが強くなりすぎ、「社会人」「人間」「生き物」という上位階層での思考をしなくても、なんら生活にも人生そのものにも困らない、という錯覚に原因があります。
それは、会社が「村化」してしまっているからです。大きい会社ほど。あるいは大きい会社の系列ほど。
「原子力村」だけではないのです。
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今、原発問題で「会社人」が問われていることは「社畜から良識ある人間への転換」ということでもあると思います。
あ、そうそう「社畜」というのはサラリーマンだけを言うのではありません。最も危険な社畜となるのは「社長」です。
新聞を見れば毎日のように、社畜と化した大会社の経営者が「経済成長」のお題目だけを唱えています。
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「社畜」にならずに勤められる会社、「社畜」にしないで経営ができる会社、どのようにしたらいいのだろうか?
そんな思いで、こんなブログを書き続けています。
もしかしたらそのヒントは「アート」にあるのかもしれないと思っているのです。
参考
デザインと経営