破けたんじゃないんです。崩壊したんです!なんと革靴が。連休に米寿の父親と東京の姉宅へ行きました。その「おのぼりさん道中」で大笑いでした。
東京の姪がマンションを買ったというのでそのお祝いと、久方ぶりの姉宅訪問を兼ねて、米寿の父、私と妻の三人で「おのぼりさん」をしてきました。
東京とはいっても姉宅はずっとはずれの瑞穂町。私たちのところより、かえって田舎に来たような感じがしてホットしました。
さて箱根ヶ崎駅へ到着。(私は25年ぶりですが、駅はずいぶん立派になりました!)
車で迎えに来てくれた姉夫婦に乗せられて、小さな町の小さな蕎麦屋で昼食です。
ここで大爆笑です!
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わが父は88歳という高齢にも関わらず、どこでいつ買ったのか、けっこういい服やネクタイなんかをもっていて、たまの外出ではそれらが押し入れから出動です。
朝、父親を迎えに行ったとき私は気づきました。
「お、今日はピカピカの革靴履いてるじゃね〜か。大切にしまっておいたんだろうな」と。
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さて、場面は東京の蕎麦屋に戻ります。
向かいに座った私が、ふと足下を見ると、石炭カスみたいな黒いかたまりや粉があちこちに・・・。
「おじいさん、なんか落ちてるな?」
どうも靴から落ちたらしい・・・。
革靴の底がボロボロに「崩壊」していたのでした!!
大爆笑です!!!
聞けば、物置にしまっていたこの靴、数十年ぶりくらいで履いたらしいのです。
なんと物持ちのいい父でしょう。そういえば扇風機も私が生まれる前の日付が書かれたものを最近まで使っていましたし。
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さすがにこの靴はもうはけないので、義兄のサンダルを借りて蕎麦屋をおいとまし、靴屋に直行です。
サンダルを履いた父は、「男はつらいよ」の「寅さん」っぽい感じになってしまい、これでまた爆笑です!
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こんな爆笑で腹もこなれ、姉の家へ寄ってから、今夜の宿へと向かいました。
東京という大都会なのに、そのはずれにはけっこういい宿があるものなんですね。
青梅にある「岩蔵温泉」というところでのんびり一泊しました。
外には小川が流れ、小鳥の声もにぎやかです。
この日4月28日は絶好の春日和となったのでなおさら好印象の宿となりました。
次の日姪の新居では、父の「靴底崩壊物語」が何よりのお土産になりました。
ふたたび大笑いに包まれた春の佳き日でした。