『Bライフ』という本を読みました。「パイオニア」とは「開拓者」。道なきところに道をつくり、あるいは見つけて人々に夢と希望を与えます。著者はまさしく「人生のパイオニア」だと思います。
著者の高村友也さんは30歳。以前このブログで紹介した『スモールハウス』の著者でもあります。
『Bライフ』は、彼自身のスモールハウス生活実践記です。
皆さんに私がご紹介したいのは、著者の驚くべき「リタイヤ時の貯金シミュレーション」なんです。
Bライフとは
「安い土地でも買って適当に小屋でも建てて住んじゃおうという、言ってしまえばそれだけのライフスタイルだ」
「複雑な法律や理不尽な常識が襲いかかってきても、それらを闇雲に乗り越えるのではなく、右へ左へ受け流す」
Bライフの語源
筆者は最初、「Bライフ」という名を語感で付けた。せいぜい、「AというよりBだ」くらいにしか考えていなかった。後から、貧乏のBだな、とか、いやBarrackのBだ、とか、BeautifulのBかもしれない、とかいろいろ出てきたわけだが、一番しっくりくるのはBasicのBだと思う。つまり、必要最低限の生活。
Aではない、Bという選択肢
自分だけの安全地帯で
○好きなだけ寝ていられる
○好きなだけ本を読んでいられる
○そして誰にも文句を言われない
詳しいお話は本や彼のブログを読んでいただくこととして、今日は彼のBライフ家計簿と未来の皮算用についてタマゲタ!話を紹介します。
彼が数十万円で購入した土地に、10万円くらいでセルフビルドした「お屋敷(小屋)」です。見かけと違って合理的な工夫がされており、読んでいるうちに「あんがい快適そう!」と感じてしまいます。
下は、彼のBライフひと月分の家計簿です。月2万円しかかからないのです。税金、健康保険、インターネットも、ちゃんと計上(考慮)してこの金額なんです。
おもしろいのは、長期シミュレーションです。
例として、この生活を続けながら、30歳から65歳まで一日8000円のアルバイトを週2〜3日だけ続けると年収96万円となりますが、65歳のリタイヤ時点では、貯金がなんと2520万円!にもなる計算です。
ここまで不要という人は、アルバイトを週一日だけして年収48万円。それでも年金をもらう頃には840万円も貯まる計算です。
もちろん年金もかけて?いるのでしっかりもらえます。(全額免除ですから支給金額について詳しい話はわかりません)
今の私たちは、老後が心配で金を貯めようと必死です。
それに生活レベルも落とせないと思い込み、電気が足りなくなるとと怖い。。。仕事を失うと怖い。。。強そうな国じゃないと怖い。。。とか、まるで家畜のように自分の人生に極端な不安と恐怖を抱いています。
でも、最後の最後はBライフみたいな生き方もあるんだな、できるんだな、しかもけっこう快適なんだな〜と思えればずいぶん不安も和らぐのではないでしょうか?
私は、自分自身を家畜にさせないために、それと余計な不安をとりはらうために、今の生活「Aライフ」を過ごしながら、一人ひとりができる範囲で「Bライフ」も並行すればいいんじゃないかと思うんです。
若い頃はほとんどの人がキャンプとか冒険ごっこを楽しんだじゃないですか!
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私たちが知らずに染まっている「思考の悪い癖」は「二者択一」だと思うんです。
「今の生活を捨てて、そんなことできるわけないだろう。考えるだけ無駄だ」
「悪くたって、どっちか一つにしか決められないのさ人生は。考えるだけ無駄だ」
そうじゃないと私は思うんです。
二者どころか、もっともっと多くの「層」で私たちは並行して生きられるし、そうすべきだと思うんです。
ある層で考えたことが別な層でとてもヒントになることは絶対多いはずです。
ですから「Aライフ」をもっと価値あるものするために、「Bライフ」もできる範囲で経験してみる、ということが大事だと思うんです。
「Aライフ」は生きる場所 「Bライフ」は発見する場所
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さて、最後に著者のプロフィールです。たいへんな学歴の方でした。
驚くことに、この方に限らず、最近読んだ本の著者(地方でナリワイを工夫している人、年収100万円生活をしている人)がみな「トウダイソツ」だったんです。
嬉しいじゃないですか!性能高き人が人に重宝に使われる高性能マシンに成り下がらず、新しき価値創造のパイオニアたらんとしています。これこそ学問の目的だと私は思っているんです。