「ライフ・イズ・アート」一人一人の人生こそ素晴らしきアートでしょう。そのエッセンスをアルバムにして一冊残すとしたら、どんなスタイルがあるでしょう?
先日、友人のデザイナーが語っていました。
「今さ〜、故人やお年寄りの人生アルバムのデザイン・編集をけっこう依頼されてて忙しいんだよな〜」
その後に続けて、「あんまり儲からないんだけどさ〜」とも言ってましたが(笑)
そして、写真や文章、表紙など作業中のあれこれを見せてもらいました。
今日のブログは、そんな友人のヒントになればと思い書きました。
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考えてみれば、「一人一人の人生は一つ一つの独創」であります。
その独創が周りの人々に善き影響を与えてくれていたならば、まさしくそれは「アート」でしょう。
そんな「生命のアート」を、すべては無理にしてもエッセンスを残したい、残してもらいたい。
それは人間としてだれもが思う感情ではないでしょうか。
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あれこれブック・サーフィンをしているうちに、このうっとおしい梅雨空、この不安な政治の行方に滅入っている私に一条の光が差し込んできました!
それは最近買った三冊の本なんですが、その一冊に上記のアルバムにちなんだ本があり、インスパイヤーされました。
『猪谷六合雄スタイル』(いがやくにおスタイル)という本です。
スモールハウスから出発して、あれこれネットを巡っていくうちに思わぬ「独創人」と出会います。
猪谷六合雄(いがやくにお)
1890年生まれ。1986年没。日本スキー界の先駆者として知られる。赤城山に生まれ、再びその地に還るまでの95年間、六合雄はあらゆること、あらゆる世界に関心を抱き、観察し、探索し続けた。
これぞと思うものがなければ自ら創りだした。スキー、写真、小屋、車。六合雄はこの国でいち早く手に入れ、瞬く間に自己流でその世界を極めた。
オリンピック・メダリスト・スキーヤー千春を育て上げた後、スキーを中心に車で生活しながら、最後まで万物探求のスタイルを貫いた。
→人生経歴はこちら
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猪谷六合雄(いがやくにお)さんの独創的人生、その創意工夫、それらの魅力はむせかえるほどの野生と生命力にあふれています。
若き頃ゴーギャンにあこがれジャワ島を二年間放浪したそうです。そこで三千枚もの絵やデッサンを描きますが、千島に住んでいたときほとんどが火事で焼けてしまったそうです。(一枚残った絵を見たらすばらしい!)
さもありなんというところですね。ちなみに私もゴーギャンが大好きであります。
彼は雪を求めて様々な土地に住み、そのつど自ら設計した独創的な小屋を建ててきました。その数12棟!
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読めば読むほど魅力的な人生と、独創的な建築、創意工夫あふれる品々。。。
でも今日私がここで語りたいのは、この本が新しい「人生アルバム」デザインの手本になるのでは?ということです。
既存のアルバムは、主人公の写真やありきたりの経歴描写に傾きがちです。
新しい「人生アルバム」は、その方の人生コンセプトを表現する、それを明確に象徴するデザインを創案する、それが素敵だなと思うのです。
主人公の人生を縦軸に、家族や友人、仕事仲間、影響を受けた人、それらを横軸にして、立体的にその人の人生模様を浮き出させるのです。
それは一人一人、一冊一冊が「・・・スタイル」といえるものになることでしょう。
もう一度自分に語ります。
「究極のデザインは人生のデザインだ。それがアートとして価値が低いなら、そんな人生はつまらない」
(はたして参考になったかな〜〜)