紅葉で有名な鳴子峡も八分がた色づきました。先週も鳴子温泉の日帰り湯治をしてきました。
私が住む宮城県北部には全国有数の温泉「鳴子温泉郷」があります。
日本に11種類あるといわれる温泉種類のうち、なんと9種類もの温泉が鳴子温泉郷には湧出しているのです。
ですから旅館1軒ごとにその泉質は異なりますし、三種類以上もの異なる源泉がある旅館も珍しくありません。
泊まって湯治が一番いいのでしょうが、鳴子温泉郷へは自宅から一時間ちょっと、地の利があって日帰り湯治が十分可能です。
体調、感調?を半年前のレベルに戻すべく、趣味と治療をかねて、先々週から温泉廻りをはじめました。
前回の記事→鳴子温泉日帰り放浪記(1)
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初めての湯、またはとても久しぶりの湯に入る、というのが今回の湯治のコンセプトです。
先週は平日に二軒、昨日一軒の温泉に入ってきました。
昨日、中山平にある鳴子峡は八分方紅葉となっていました。
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最初に入ったのは鳴子温泉郷のうち中山平温泉にある「三之亟湯(さんのじょうゆ)」
中山平温泉のはずれにあるとても小さな旅館です。
客室も5〜6室くらいじゃないかな〜。
ですが、とっても清潔な館内とお風呂で、案外「穴場」ですね。
お風呂は一般的に「美人の湯」とよばれる「純重曹泉」
二畳ちょっとくらいの浴室ですが、大きなガラス窓から瀟洒な庭がひらけ、開放的な気分にさせてくれます。
鳴子温泉郷ですから掛け流しは当たり前ですが、無色透明の重曹泉はとても清潔そうで、この旅館の雰囲気に合っています。
しかし、もっとすごい穴場が近くにあるんです。
旅館を出て50メートルほど歩くと、谷間にかかる長さ百メートルくらいの赤い橋が突然現れるんです。
下を見れば高さ50メートルくらいあるでしょうか、きれいな清流がキラキラ日の光にさざめいています。
お尻がザワザワして橋のへりに近寄れません。。。
ここから眺める左右の峡谷が紅葉の穴場なのです!
観光客はだれも知らないのでしょう。日曜日私だけがここで紅葉を満喫しました。
あ、そうそう、この渓谷の水は名水のようです。
「玉鳴号(たまなるごう)」という商品名で、各旅館でペットボトルにて販売されていますよ。
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つづいて二件目はやはり中山平の「なかやま山荘」
ここも初めての湯です。
ここの温泉は効いた〜〜!
なにせ、硫黄泉、食塩泉、重曹泉という横綱クラスの泉質のカクテルです。
それに加えて鳴子温泉の名物湯種のひとつ「ぬるぬる」の「ウナギ湯」なんです。
10分ほど入浴して上がりましたが、ロビーのソファーで即ダウン。
座ったまま30分以上も爆睡です。
となりにある公営温泉「しんとろの湯」は同じ「ウナギ湯」でも無職透明の「ぬるぬる」なのに、なかやま山荘のお湯は緑青色です。
今更ながら鳴子温泉の多様さに驚かされます。
「鳴子温泉郷はSpaBarです。温泉カクテルが数十種類!」
ですから鳴子温泉は、一度や数度の訪問ではその本当のすばらしさ(つまり多様さ)を知ることはできないのだ、と私は思っています。
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そして昨日、10年ぶりくらいかな〜、鳴子温泉の真ん中にある「旅館すがわら」の湯に入ってきました。
ここはスキーが好きでしょっちゅう鳴子に来ていた高松宮様の定宿でした。
一番上の階にはそのお部屋があって、二間の座敷の中間に廊下や檜風呂が付いています。
ずいぶん前ですが、ある方の紹介があって4-5名でこの部屋に泊めてもらったことを思い出しました。
外の廊下と思って歩いていたら中廊下だったのでたまげた記憶があります。
さて、古い造りのこの旅館、迷路のような階段や廊下を通って、やっと大風呂にたどり着きます。
98.4度というほぼ沸騰寸前の源泉を掛け流しのため、湯もみ棒でかき回してから入浴します。
「含食塩−芒硝泉」という泉質ですが、色が実にいい!
うす〜い青色なんです。
入っていて何かに似ている色だな〜と思いました。
そうそう、あさりやシジミのすまし汁の色なんです!(味噌も醤油も入れないすまし汁)
風情がある旅館なので、今度遠方から友人が来たらここに泊まるのがいいかな〜、なんて考えながらロビーに戻りましたが、だ〜〜れもいません。
別なお客さんも「レジも商品もすぐそこにあるし、物騒じゃないのかね〜」なんてびっくりしていましたが、かえって、その「のんびりさ」がいいな〜と思いました。
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というわけで「鳴子温泉日帰り放浪記」第二弾の終了です。
しばらく続編を続けていこうと思っています。
なにせ鳴子温泉郷は、川渡(かわたび)温泉、東鳴子温泉、鳴子温泉、中山平温泉、鬼首(おにこうべ)温泉と、たくさんの温泉地があります。
幸運にも?私が行ったことがない旅館はまだまだいくつもありますからね。
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※すべての写真はネット上からお借りしました。