股関節痛ジジイのリハビリ登山シリーズです。低山シリーズ第三座、宮城県大衡村にある「達居森(たっこもり)」に登りました。たった262メートルなのに、本格的な山登りだし、なんという展望の良さ!
(牛野ダムから見る達居森、たぶん左から三つめのたんこぶが頂上だと思います)
その名は「山」ではなく「森」、しかし「達居森(たっこもり)」は間違いなく「山」でありました。
「達居森(たっこもり)」も、その近くにある「牛野ダム」も、そこにある瀟洒なキャンプサイトも、詳しいことはほとんど知りませんでした。
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そんなマイナーな山に登ろうと思ったのは、『宮城県の山』という本を読んだからです。
主著者の早川輝雄さんは東北電力に勤務しながら東北の山岳写真家として昔から有名でした。
三十五年前、勤務先に突然訪問してお願いし、彼の「写真展」を開催させていただいた思い出があります。
今年の一月に出版されたこの本の編集後記には、突然の病で本格的な山行ができなくなったことが書いてあり、なんともいえない気持ちとなりました。(快復をお祈りいたします)
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さて、明日からは天気が崩れるらしいという天気予報を(なんぼか)信じ、今日はいつものように会社の仕事を早々に終えて、一週間ぶりに低山登頂に挑戦です。
(サボりじゃないんです。IT会社ゆえのクラウド仕事環境ですから、こういうことは楽にできるのです)
たった262メートルというのに、ガイドブックによれば登りに1時間もかかるらしい。
(登り終えた後、山の優劣は高さじゃないよ、ということをよ〜〜く教えてもらった気がします)
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ここから車で左折、登山口まで百メートルほど下ります。
10時25分登山開始です。
アカマツ、クヌギ、コナラ、リョウブなどの木々の間を登っていきます。
この山でびっくりしたのは二つです。
ひとつは(古い?)三角点(らしきもの)が頂上以外に3〜4個くらいあったこと。(つまり展望のきく場所が多いということですね)
もうひとつは少し怖い。。。
何本かの立ち木にクマ(もしかしたらカモシカ?)のダイナミックな小便(マーキング)が目につきました。
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先週金曜日にわが涌谷町のシンボル施設にクマが出没した話をブログに書きました。
ところが驚くことに今週の月曜日、会社のある古川の中心部に近い河川敷でクマが目撃され、さらにその夜ジャスコ古川付近でも目撃されたらしいのです。
(掃除のおばちゃんの話ですが実際に河川敷で見たそうです)
もしかしたら、涌谷町に出没したクマと同じではないかと私はとっさに思ったのでした。
この山も低山ゆえ、クマの生息は間違いないと思い、クマよけ鈴を盛大に鳴らしながら、さらに始終声を出しながら登りました。
とはいえ、どんな声を出したらよいのか悩みます。
なにか歌おうと思いましたが、最近の私は洋楽オールディーズのロックオンリーですから、歌えないし、歌えたとしてもテンポが全く違う。。。
ということで、「ヨイショ!コラショ!」と、呪文を唱えるがごとくの山登りでした。
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今日もたった一人の登山道、頂上近くは根っこの露出した急坂です。
ちょうどいいあたりにベンチがあったので、何度目かの休憩です。
ベンチの上に出してあるピンクのスプレーは、本日デビューの手作り「天然ハッカスプレー」です。
20ccくらいの水に薬屋で購入した天然ハッカエキスを30滴くらいいれたものです。
道中、何回もスプレーする必要がありますが、ブヨ対策にはまずまずいいようです。
次回は、これにさらにアルコールを加えて試そうと思っています。
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登り始めて1時間10分、ついに登頂です!
やはり、標準コースタイム50分より遅れます。
頂上には三角点、ケルン、祠があります。
ここでいつもの記念自撮りですが、一応(チーズ)とつぶやいているつもりなんですが、撮影写真を後から見れば、疲れのせいか仏頂面。。。
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頂上のすぐそばに展望台がありました。
約270度のとてもいい眺望です!
ここにあるベンチに座って、いつもの梅おにぎり二個と爽健美茶の昼食です。
今日はビジネス白ワイシャツ、頭には帽子の代わりに白タオル(いずれも蜂よけ対策です)で来ましたが、絞るとたぶん洗面器一杯分はあると思われる汗がジョジョジョジョジョ〜と土を濡らします。
上半身裸になって、下着、ワイシャツ、タオルを木にかけて干しました。
山道も、頂上も、この展望台も、今日は私一人だけ。
ぼ〜〜っと風景を眺めながら45分ほど休息しました。
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頂上を下り始めたのは12時20分。
私の場合は下りが鬼門、今日は初めてスリップして転びました!
あまり傾斜がきつくない道でも、砂利のような小石が表面にあればスリップ注意と知りました。
下りの間、隣接する王城寺ヶ原陸上自衛隊演習場の大砲の音が響きます。
この音がクマよけになってくれればいいな〜と思いますが、きっとクマも慣れっこのはずに違いありません。
ということで、上りと同じく1時間10分後、例の「ヨイショ、コラショ」の掛け声とともに登山口にたどり着きました。
またも洗面器一杯分のシャツやタオルの汗を絞り、半裸で車をキャンプ場まで回し、そこにある水道でタオルを洗い体をふいて帰路につきました。
帰りの車窓から見る地味でこじんまりした山容は「低山や田舎娘が手を振るごとく」の趣でありました。
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(「背広姿で・・・」というタイトルは最初背広姿で登山をしたことに由来します。その後はハイキング風に着替えて登っておりますがシリーズ名としてそのまま使っております)
→背広姿でプチ登山
→背広姿でプチ登山2
→背広姿でプチ登山3
→背広姿でプチ登山4(頂上間近)
→背広姿でプチ登山 その5(薬莱山に登頂!)
→背広姿でプチ登山 その6(おこま山に登る)