私のささやかな養生記

 今日は三ヶ月ぶりに親友のクマさんと会い昼飯を一緒に食べました。彼は私より22才も下ですが、私のことをよく気遣ってくれており、今日も「最近体調は戻りましたか?」と心配そうに聞いてくれました。というのは、彼は私がここ1,2年、体も気持ちも調子がよろしくなかったことをよく知っているからです。
 生来の股関節の不具合で年々歩行は困難になり、不眠による初老性うつ病らしき症状もありました。

 それに加え昨年は愛しき老父との別離、まもなく迎える退職などによる喪失感、きわめつけはお尻の悩み(脱肛)がそれらに加わったことでした。

 体に関しては股関節痛だけなら長年の付き合いで「一病息災」と考え、かえってそれをバネにして健康を維持できてきたと思えます。

 ところが二年前(日記を見れば十数年も前から始まっていた)痔が悪化して脱肛気味になったのです。

 不調がひとつなら「一病息災」ですが、二つとなると「二病即災」とでもいいましょうか、どうにもやりきれないことでした。

 (ゴーゴリーの小説には「まるで痔持ちのような暗い顔をして・・・」という表現がけっこう出てきます。岸田劉生もそうであったらしく、彼の絵もその影響があるのかな〜などと思えてしまいます)

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 しかし苦あれば楽あり、それがまた「一病息災」まで戻せたのです。

 その話を今日は熊さんにしたわけですが、わがことのように喜んでくれたのは親友ならではのことで、とても嬉しく感じました。

 人に新しい話を語って聞かせるのは私の趣味みたいなことでありまして、今日はみなさんにもその秘密をお聞かせしたいと思います。(余計なお世話の方にはごめんなさい)

 脱肛克服の秘密は二つありますが、一つはなんと「ストレッチパンツ」の着用でした。

 歩行の際の股関節痛を緩和しようと、二種類のパンツと一種類のサポーターを購入しました。

 どれもけっこう股関節に効果があり買って損はなかったものです。

 ところがびっくりすることに股関節よりもお尻に効き目が絶大だったのです。

 肛門括約筋を常に締めてくれるせいでしょうか、まったく脱肛しなくなったのです。

 治ったわけではないのですが、生活に支障がないところまで治(おさ)まったのです。

 「効能にも やはりあるのか 裏メニュー」

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 もうひとつは米麹の効果ですね。

 甘酒と清酒のブレンドカクテルは相乗効果を発揮して滋養ドリンクとして私に元気を再び与えてくれました。

  →甘酒屋でも始めようかな〜

 私はこの効果を「卵酒」をたとえにして熊さんに話してあげました。

 「風邪の引き始めに卵酒はとても効くよね。しかし生卵や卵焼きを食べて清酒を飲んでも同じ効果はないでしょう。つまりAとBを別々にとればAとBのままだが、それを混ぜるとA+B=Cという新しいものができるんだな。このCこそ甘酒清酒カクテルの効能なんだろうな」と。

 煙に巻かれたような顔をして彼は聞いていました。

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 さらに数ヶ月前よりわが食卓にもうひとつ「酒粕漬」という腕利きが加わりました。

 それを毎日食べるようになったせいで腸の調子がとても良くなったのです。

 酒粕は白いものではなく、熟成した茶色いものを使います。(スーパーで普通に売っています)

 セロリ、キュウリ、にんじん、ミョウガ、オクラ、キャベツなど適当に数種類の野菜を選んで一口大に切ります。

 片手で三〜四つかみ分くらいの上記野菜をビニール袋に入れ、そこに塩小さじ一杯(入れすぎないように)、砂糖大さじ二杯、酒少々、酒粕を茶飲み茶碗一杯くらいを入れて、手でグニョグニョと混ぜます。

 (量の目安:例としてセロリ2本、キュウリ2本、にんじん半本、オクラ5本、セロリは葉っぱも入れます)


(この写真のときはタケノコも加わりました)

 後は冷蔵庫に入れて終わり。3日目くらいから食べられ10日くらい食べられます。(日をおくほどおいしくなります)

 これを毎食小皿でひとつ食べるのですが、実においしいし腸の調子、つまりうんちの状態が抜群に良くなります。

 朝食のおかずがないときも、これと味噌汁(これも今は大豆、米麹、塩の自家製です)さえあれば十分満足です。

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 これで「わたしのささやかな養生記」を終わります。読んでいただき本当にありがとうございました。(このセリフは孫娘のまねです(^^;))