「お彼岸」は本当だった

 「お彼岸」は、我々の住む世界である此岸(この世)と仏様の住む世界である彼岸(あの世)が最も近くなる日で、故人との思いが通じやすくなる日だそうです。昨日の墓参りで、「本当だな~」と思いました。

 お彼岸の中日、ふだんは離ればなれに暮らしているわが家族がお墓に集まり、ご先祖様に線香をたむけました。

 わが父が亡くなったのは今から1年4ヶ月前の2017年11月14日、思い出はまだまだ深いものです。

 お墓の前で、次女がサイフから何やら折りたたんだ紙切れを出して、私に見せてくれました。

 亡き父がたぶん85歳くらいの頃、孫である次女が帰省したときにくれたのだそうです。次女はずっとお守りにしていたそうです。

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  力強く丁寧な筆致、孫への愛情が伝わってきます。そして、これらの言葉こそ亡き父の生き方そのものであったな~、とつくづく感じられるのでした。

 亡くなる前の日、混濁した意識の中で私の手を握り、聞き取れないような声で「ありがとう」と言った父は、奇しくもこの最後の語句「感謝」で一生を終えたのでした。

 父はあの世からこの紙を通して私たちに意思を送ってきました。「お彼岸」は故人との思いが通じやすくなる日というのは本当のようです。

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 その晩、東京に戻った次女からメールで、もう一つ父の手紙が送られてきました。次女が就職したときにくれたものだそうです。(このとき父は80歳)

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  遺品は整理していかざるを得ませんが、このような手紙類はずっと残して、いつかわが孫たちにも伝えたいものだと思いました。

 

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