「十年後の仕事風景」から7年、さて?

2012年2月に「十年後の仕事風景」というブログを書きました。その時の十年後に今から後3年で到着です。果たして予測は合っているかな~と終盤途中検証です。たぶん「当たらずとも遠からず」というところみたいですね。

 

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(軽トラ焼き芋カー「ドゴダリカグダリ号」で、沖縄から北海道まで日本縦断。末永さんと私、お客さんの娘さんとのスリーショットです。(2019.3.31))

→焼き芋屋のお手伝い!

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(以下2012年2月のブログより)

近未来の「新しいしごと」のことをあれこれを夢想しています。

いったい、これからの私たちの社会やしごとはどんなふうに変わっていくのでしょうか?

まずはそこから考えはじめないと。。。

零細企業家兼オヤジ夢想家である私の妄想的予想を、思いつくまま書いてみます。

十年後の「しごと」風景

2022年頃のこの辺り(あたり)、つまり東北の小さな市や町の仕事風景はどうなっているか夢想してみました。

まず、大まかな社会風景。

この頃の社会は低成長が定着し、しごとスタイルもようやくそれになじんで来ています。

お年寄りは年金だけでは生活が不自由で、なんらかのしごとをしています。

大都市はこの十年の間に大きな地震にみまわれ、その後、田舎暮らしを志向する人が年々ふえています

こんな社会風景から日々のしごと風景をズームアップ。

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<下がる年収>

なんとなくですが、昭和60年頃の年収に近くなっている気がします。

30歳平均年収240万。20万×12ヶ月、ボーナスなし。地元有名企業で350万から400万くらい。300万以上なら、昭和60年頃では、もうまぶしい年収でした。

年収に合わせて家賃も下がり、月6万の家賃は3万〜4万になっているでしょう。食料品や日用品は外国から超低価格の製品が大量に入っているので一応暮らせます。

野菜などは、自家農園や近所の畑からの調達がとても増えていますので、かえってヘルシーな社会になっています。外食もだいぶ減っています。みんな弁当持参です。

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<マイクロタイマー>

パートタイマーよりもっと勤務時間が少ない勤務が増えています。食堂では昼の1-2時間だけの仕事とか、経理業務は週1回3時間だけとか。

びっくりするのは、男も女も同じくらいマイクロタイマーしている人がいるということです。

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<かけ持ち仕事>

昔の兼業農家のように、自営と会社をかけ持ちする人が増えています。さらに三つ以上の会社をかけ持ちしてマイクロタイマーしている人も多くいます。子育ては夫婦で行い、かえって出生率が上がっています。

労働の流動性はとても高まっており、そのおかげで「社畜」的な考え方の人は少なくなってきました。

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<年寄りしごと>

厚生年金で平均月10〜13万くらいになっています。お年寄りも月5万くらいの収入を得るべく、みんななんらかの仕事をしています。

会社の雑務的なことや、昔の経験を活かした営業や技術職、それらを雇用主が使いやすいように、せいぜい週2〜3回の仕事を得ています。

もちろん、簡単な自営を工夫している人もたくさんいます。お年寄りの多様な仕事創出の工夫がけっこう社会を楽しくしています。

手に技のある職人とか現場系の方とかが、とても重宝にされる時代になっています。

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<共同しごと>

ネットワークによるコミュニケーションが社会のインフラとなり、仕事はプロジェクト単位でそのつどメンバーが集まる形態が増えています。なので、一社専業サラリーマンではなく、一人親方的しごとが様々な職種で増えています。

ただし従来のIT系は、あまりにも携わる人が多いのと技術革新による平易化で、もっとも安い単価の労働になっています。しかし、事務所とかはシェアが当たり前になっていますから、維持費はずいぶん節約できるようになっており、安くてもいいからといってキーボード&マウス作業を希望する人は後を絶ちません。

一次産業を基本にした六次産業(製造、流通までも一貫化)的共同しごとが多数つくられています。

さらに驚くのは、会社員が、あるいは自営の人が、週末にこの共同体に参加するなど、あらゆる職業で「個人の複業化」が進んでいます。

その理由は、「いきがい+生活費の確保」、その両方を満たせるからです。

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<多様なサービス業>

多様なサービス業が増えています。というか、個人が創業できるしごとはサービス業しかない時代になったからです。

様々な代行業やら、介護福祉関連の身体を使う新サービスなどなど。。今までなかった小さなしごとが増えています。この時代になると、仕事が一つだけで成り立つとは誰も思っていないので、小さなしごとでもすぐ創業に結びつくのです。「だめなら別なことしよう!」と言って。

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<移動するしごと>

お菓子やさんとか、カフェとか自営の店をやりたい人はとても増えています。しかし、店の家賃がとてもネックになります。

この時代は、店+行商、あるいは行商だけというスタイルが増えています。それもモダンな工夫をして。

店を持つ人も、生き甲斐と重ね合わせた考えの人が多く、山の中とか、自作店舗とか、とてもユニークな店が自然豊富な田舎に増えています。その方々のネットワーク(オーナー同士、ファン同士)が年々強くなってきています。

従来型の一般的な小売業では、お客様を待っている商売はもうあまりありません。必要としているところへこちらから向かう商売だけが何とか成り立つ時代になっています。

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<ローカル的グローバル化>

大企業が大きな投資をするグローバリズムと並行して、ローカルを大事にする個人が、ネットを活用してグローバルな流通ルートを多様に開いています。

それは、大手流通に搾取されている地域からの直輸入を基本にしています。志を同じにする個人事業主たちのローカルネットワーク流通システムを通します。

「現地から今より高く仕入れて、今よりもっと高品質な品物にして流通させ、消費者に今より安く売る」それでも、かえって「みんなの利益が増える」

(上記の例は、「非電化工房」で実際に行い成功しています。その実例を日曜日に聞いてきました。コスト的に無理だった無農薬のブラジルコーヒー豆のシンデレラストーリーです)
http://www.hidenka.net/hidenkaseihin/roaster/hanashi.htm

ということで、ここから近未来の「ワクワクするしごと」に向けた試行錯誤のあれこれを考えていきたいと思っています。

十年なんて、あっという間ですからね。

それに、今の幸せをあれこれ欲しがるよりも、未来の幸せを創るほうがずっと楽しいじゃないですか?