ノボ爺の低山徘徊録「話しこ語りの徳仙丈山」

 昨日の大雨で山道は大丈夫かな?と心配しつつ、全山ツツジの見頃は逃したくないな~と、気仙沼へ。ツツジで有名な徳仙丈山に登ってきました。

 昨年は5月21日に本吉口から登りみごと全山満開でした。今年は気仙沼口から登ることにしました。12時45分、711メートルの山頂目指して登山の開始です。

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 とはいってもこの入り口自体高い地点にあり、ハイキング程度の山行です。街歩きのような格好で来ている人もたくさんいます。推定90歳くらいのおばあさんが普段着で杖なしで頂上近くにいたのにはびっくりしました。(わが身が恥ずかしい。。。)

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 今年は昨年より開花が遅いようで八~九分咲きといったところでしょうか。それでも十分見応えはあるし、ツツジの赤色と木々の緑、そして遠景の海と空の青がとても調和して心がなごみます。道もすっかり乾いておりました。

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(上下の写真とも、登って15分くらいのところにある第一展望台からの風景)

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(↑頂上への登り口、ここからつづら折りを200メートルくらいで頂上へ)

 45分後、狭い頂上に着きました。登りの道中つかず離れずの距離にいたご夫婦と頂上であれこれ話しこ語りをしました。この夫婦、70歳ぐらいですが、旦那さんは望遠レンズのカメラ、奥さんは日傘に街歩きのバッグと出で立ちがかなりラフで、登りのときの夫婦の会話もとても面白く、なんとなく聞きながら私も楽しんでおりました。

 頂上でお二人と話がはずみました。石巻から来たそうです。実家は雄勝だそうで、あの3.11の14時46分、偶然の幸運で、危機一髪津波から逃れられたそうです。しかし実家は流され医院に勤めていた姪御さんは亡くなったそうです。4年後に遺骨が海から見つかったそうです。

 私の記念写真というか登頂証拠写真?のシャッターを押していただきました。

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 いつのまにか旦那さんがいなくなり、奥さんの携帯に電話が来ました。たぶん「早く下りてこい」という内容のようでした。

 私は狭い頂上で気仙沼方面の海や大島を眺めながら、いつものおにぎり二個と水のランチです。しばらく休憩しました。それにしても人が多いな~。

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 下山してしばらくしたら後ろから聞き覚えのある話し声。あのご夫婦とまたも再会。登り口までの30分間話がまた弾みました。聞けばご主人は元船乗りで、30万トンタンカーや大型コンテナ船などで世界中を回っていたとのこと、いろんな話を聞けてとても楽しい下り道でした。

 ご主人の話によると、巨大タンカーも小さな船も揺れることには変わりない。外国の港についても役職の者は上陸して楽しむ暇などない。だんだん外国船員が増えて、ベテラン船員は海難事故を防ぐため睡眠時間1,2時間という日もざらにあった。などいろいろ面白い話でした。

 笑ってしまうのが、いつのまにか世代の異なる女性が数人会話に混じっていて、私は家族かな?友人かな?と思っていたのですが、みんなこの道で初めて会った人たちらしい。奥さんが街バッグで、同じ装備?の人たちがなんとなく集まったらしい。女性軍団は花より山菜の話で盛り上がっていましたね。

 変なものですね~。終点に着いたらご夫婦と別れるのがつらくなってきました。

 

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