あたたかい「豆腐」

 「釜揚げ豆腐」も、それを作る人も、それを食べる人も、みんなあたたかい!七ヶ浜の授産施設「七ヶ浜豆腐店」であたたかい食事をしてきました。
 おとといの晩、平塚の福祉施設に勤めている娘から電話がありました。

 「二三日前から宮城県の七ヶ浜に職場研修に来ている。この施設で運営している豆腐やさんとラーメンやさんがとてもいい。土曜日に平塚からもう一人合流するので一緒に食べよう」というんです。

 というわけで昨日、娘の同僚「ゆかちゃん」それに女房も入れて総勢4人、七ヶ浜の「みお七ヶ浜」という施設が運営する「豆腐やさん」と「ラーメンやさん」に行ってきました。

 施設に通うみなさんがつくる豆腐は、定番の「絹ごし」「木綿」のほかに、ユニークなトマト味の「トマトーフ」や「ゴマ豆腐」などもあり品揃え豊富です。

 車で行商もしているようです。

 しかし、しばらく研修で豆腐作りをともにした娘が言うには、豆腐だけのレストランではあまり客が入らず、最近豆腐といっしょにユニークなラーメンもだすことになったとのことでした。

 今日は、私は「トマトラーメン」を食べました。あっさりしておいしい!しかも、あたたかいできたての「釜揚げ豆腐」はじめ、さまざまな豆腐がバイキング形式で無料食べ放題です。

 あたたかい「釜揚げ豆腐」はおいしくておかわりしました。

 娘から見せてもらった、この社会福祉法人「はらから福祉会」のコンセプトをつづった本『豆腐づくりは夢づくり』の表紙を見て考えさせられました。

 「給料10万円への挑戦」というサブタイトルがついています。

 え、!たった月給10万円?と私たちは考えます。しかし施設の方々にとって「10万円」は高い「目標」なのです。

 なぜなら、これだけあればグループホームの生活費をまかなえるからです。つまりプラマイ0だが、障害があっても経済的に自立できるのです。

 社会のもつこのギャップにとても考えさせられました・・・。

 それと施設の方をなんと呼んだらよいか、これも悩みました。

 一般的には「障害者」というのかもしれません。しかし私だって足が悪くて歩くのも不自由です。考えてみれば、だれでも何らかの障害を持って生きている「障害者」といえるのではないでしょうか?

 障害者だけで成り立っている社会なのに、なぜ「障害者」という「くくり」があるのでしょうか?

 ほんとうはみんな障害者だけの社会だから、社会の本質とは、人が生きていくための「障害者同士の助け合い」ということではないだろうか、と思いました。

 それと、このような仕事(小さなものでいい)を私も何か創造してみたいなと思いました。

 そして、その仕事を人の能力(性能)にあまり関係なく、意欲のあるだれにでもパッケージで提供したいな、という夢がふくらんできました。

参考
 豆腐の行商