うどんやの外国人

 ひさしぶりに蕎麦じゃなくてうどんを食べに行きました。うどんやは女性が多いような気がします。


『詩集ノボノボ』より

うどんやの外国人

 丸亀製麺 釜揚げうどん

 近くにあるのでたまに行く

 しょうゆの匂いととともに

 何やら 異国の言葉が漂ってきた。


 お〜っと、青目の外人さんたちが食っている

 うまそうに 天ぷら おにぎりまでつけて


 おれたちだって食ってるさ うまそうに

 スパゲッティーとかパスタとか

 (同じものだな。。。)

 だから 不思議がることはないのだが

 外人さんが 蕎麦やたくあん 食うときみたいな

 微妙に感じた 異国の違和感


 ふと思い出したよ

 昨晩テレビの タイの屋台

 うまそうなものばっかし 並んでいたが

 きっと食えないだろうな

 われわれ 日本人

 衛生状態が 日本のレベルと違うはず

 昔 アジア旅行で ガイドに注意されたっけ


 外人たちは ガイドにきっと言われてる

 「日本なら どこで 何を食べても 安全です」

 「日本なら 何を食べても 最高です」

 「日本なら 水洗トイレの水さえ 飲めるんです」

 う〜ん これぞ私たちの誇りだなと 

 ピカッと 頭にやってきた!


 もう少し前なら こんなことだって言われたろう

 「日本では 腹巻きに サイフを入れなくても安全です」

 今はもう無理かもしれないな


 誇るものを まちがうと大変だ

 「日本は神の国 生まれも育ちも高貴なんですよ」

 「日本は金マンの国 一流国なんですよ」


 そんな誇りは 埃にひとしい

 神の国が いくさに走り

 金マンの国が バブルで多くを失った


 誇るべきものとは 

 実は 水や空気や食い物だ

 だけど今 それらがみんな

 生け贄に ささげられそうなご時世だ


 政治という きな臭き旧弊の祭壇に

 経済という 効率教の祭壇に

 グローバリズムという 一神教の祭壇に

 
 お昼のうどんやで 

 いつのまにか 埃をかぶってしまい

 だれもが 忘れてしまっていた

 キラッと光る「誇り」を

 見つけたような気がしたな〜

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