こんなに小さい!私たち

 私たちが宇宙を考えるように、アリは地球を考え、ウィルスは人体を考えているかもしれません。それぞれ自分が「王者」だと思って。『地球がもし100センチメートルの球だったら』がamazonから届きました。
 薄い絵本です。2−3分で読み終わります。

 けれど、この本は大したものです。

 私たちは、地球や空、陸、山、海をとても広大で深遠と思っています。 

 ですが、100センチの地球の上なら空気の層はたった1ミリ、エヴェレストが0.7ミリ、一番深い海がたった0.9ミリしかないんです。タマネギの皮の厚さにも満たない程度だったんですね!

 スペースシャトルなんか地球のずっと上を飛んでいるかと思いきや、たった2,3センチ位の高さにいるだけなんです。

 生き物はといえば、人間以外の生き物が144万種類もいるんです。(144種類ではなくて144万種類ですよ!)多くの人間は、地球は自分たちの王国だとイメージしているんですが、とんでもない錯覚です。

 私は、常日頃「人間ってアリのようだな」と思っていました。そのとおりでした。私たちは小さくて少なくて狭い場所で・・・アリと何ら変わらないのです。傲慢さを除いては。

 レヴィ・ストロースはその著書『悲しき熱帯』でこう語っています。

 「世界は人間なしで始まったし、人間なしに終わるだろう」

 さて『地球がもし100センチメートルの球だったら』より数ページご紹介します。小さなお子さんがいる方は、子供に絵本として読み聞かせしてあげながら、自らも「人間の矮小さ」とか「環境の大切さ・脆弱さ」を一緒に実感していくのがいいのではないでしょうか。