「窮すれば通ず」、逆転の発想で復活した書店が北海道にありました。
ソトコト3月号より
売れない文庫で書店は復活
『久住書房』のオーナー・久住邦春さんは10年前、閉店寸前にまで追い込まれた書店の経営を立て直すために、窮余の一策として開催したブックフェア、「なぜだ!?売れない文庫フェア」のエピソードを披露した。
絶版になりそうな文庫ばかりを棚に並べた前代未聞のブックフェアだったが、マスコミ各社が取材に訪れたことも功を奏し、客が殺到。今でも、「中学生はこれを読め!」などの棚とともに人気を博している。
実に考えさせられるお話です。
「売れない物ばっかり集めたら逆に大繁盛」というんですから。
当時の店主の気持ちを代弁すればこう表現できるのではないでしょうか。
「ミーハーのご機嫌とり品揃えなんかもうくそくらえだ!」
「良い本ってのはな、こんな本をいうんだ」
「どうせ閉店するなら、最後に本屋の魂を見せてやるさ」
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なぜ成功したかというと、こんな要素があるのではないでしょうか。
1.成功を目的としなかった
2.お客中心から自分中心に変えた
3.本屋の原点に立ち戻れた
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今の世の中、あまりにもお客様に媚びるというか、自分のポリシーとか嗜好を出すことをためらいすぎているように思います。
自分が好きでもないのに、世間で人気がありそうな品物だけをそろえて売ろうとしています。
ですから、どの店も同じものだけ売ってるし、さらには店舗設計やサービスまでロボットのように画一化。
これじゃ、どこの町のどこで買ってもみんな同じ。。。
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小売店が廃れてきた原因は、大型店の影響だけではなく、店自体が「顔無し」になってきたことも大きいと思います。
自分の店というなら、もっともっと自分カラー(自分の顔)を出していくことが必要ではないでしょうか?
自分カラーの価値が高い場合、結果として『久住書房』のような復活が生じるのだと思います。
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自分カラーを高めていくことが商売繁盛につながるということであれば、店主は「自分向上」に大いに励むことになるでしょう。
その結果、店主も、店でその影響を受けた客も、ともに成長する喜びを共有できるのではないでしょうか。
それこそが「商売」を「交換を通した良質なコミュニケーションの創造と持続」という善きものへと導くのではないでしょうか。
「店主たちよ、もっともっとわがままたれ!世の中がもっともっと良くなるように」