これからの「旅」は変わる

 ヒトだけができるという「旅」、その姿がこれから大いに変わる予感が・・。今までは「私食べる人、あなた作る人」が旅の基本形でした。これからは「私もあなたも作る人で食べる人」が流行るのではないかな?
 先日「ヒトだけが旅をする」というブログを書きました。書きながら「旅」っていうのは実に奥深き人間性のなせるものなんだな〜と感じました。

 さて、この震災以来、夜行バス利用でボランティアツアーが人気ということもあって、今までとは違った「旅」が増えてきたなと思っていました。

 そんな昨今、テレビで知った「WWOOF Japan」(ウーフジャパン)。
これはボランティアツアーともつながりそうな新鮮な「旅」の形だな、とピンと来たのです。

 お金のやりとりなしで、有機農場を営んでいる人たちが「食事・宿泊場所」を提供し、旅人は少し長めの滞在をして農作業などを手伝うというしくみです。

 自然が豊かに残っている場所、または人と人との交流を大切にしているところと、農業や、生き方について学びたく、仕事や家事の手伝いをしてみたい人たちとをつないでいます。

 似たような取り組みをしている地域もあるのですが、この「WWOOF Japan」は特定の地域と旅人との一対一の関係ではなく、多対多の関係で結びつけるところが特色のようです。日本国内のみならず世界にもこのネットワークはあるようですね。

 今までの物見遊山的な旅行もそれはそれで良いでしょうが、残念ながら今やどこも似たり寄ったりの施設や料理、疲れだけが残ると感じている人も多いと思うんです。

 震災は自分が持っていたいろんな価値観をひっくり返してくれました。それで「旅」というものの価値観もひっくり返すというか、原点に戻ってみたいなという欲求も強まってきたんです。

 その原点とはこういうことではないでしょうか。

 「旅とは、異郷の人々との様々な関わりを通して自分の人生に役立つ新しい情報を得ること」

 単にバスの窓から景色を眺めたり、できあいの料理を食べたりという旅行は、実はとても価値が小さかったのかも知れません。