デザイナー『梅原 真』、農林漁業と地方に関する仕事ばかりを引き受け、次々とヒット商品を生み出しています。昨晩、NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」で放映されました。
番組詳細はこちら→「宝はすぐ足もとにある」
以前のブログ「きれいな窓をみがく人」で職業には3種類あると書きました。
「きれいな窓をみがく人」=大手企業に勤める人
「よごれた窓をふく人」=零細企業に勤める人、ボランティア
「窓をつくる人」=自営の人、創業する人、改革する人、地方で働く人
この秋山さんというデザイナーは「窓をつくる人」です。
それも、「土くれだらけのダイヤモンドの原石」のような方々と一緒に。
そのような方々の「伴走者」として。
そのような方々とだけ。
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商品デザイナーである秋山さんの仕事場は、都会からはるかに離れた高知県の見晴らしのいい田舎にあります。
生まれ育った四万十川の近くで、四国はもとより全国の「地方」で農林漁業を営んでいる方々の商品だけを対象に、その価値を上げる商品デザインをお手伝いしています。
すでに売れている商品をますます売るためにデザインするのではないのです。
情熱を傾けて作り出されたとても良い品物なのに、日の目を見ないでいる
商品についてだけデザインするのです。
それは「売る」ためではなく、皆に「より良く知ってもらう」ためのデザインをするのです。
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この番組を見て私は思いました。
「なんてデザイナーという仕事はすばらしいのだろう」
それは、デザインというのは「人にとって好ましいこと、美しいこと、心に響くこと」を求め表現する仕事だからです。
このことはずっと感じていて、私はこんなブログも書きました。
新しい「肩書き」
「新しい肩書き」、私は全部に「デザイナー」って付けたらどうだろう、と思っているんです。
社長:「経営スタイルデザイナー」
企業コンサルタント:「仕事の仕方デザイナー」
政治家:「社会つくりデザイナー」
学校の先生:「人間つくりデザイナー」
医者:「健康つくりデザイナー」
農家:「自然生活デザイナー」
工場管理者:「効率調和デザイナー」
母親・父親:「幸せ生活デザイナー」
営業マン:「売り買い調和デザイナー」
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番組を見ながら、ほんとうに梅原さんは良き仕事、良き人生を歩まれておられると共感しました。
梅原さんが伴走した方々、それは田舎でほんとうに良いものを生産している、土まみれ、あるいは海焼けした方々、その皆さんの笑顔がとても印象的でした。
梅原さんには、彼を独創的たらしめる三つのこだわりがあるようです。
あえて「地方の田舎」に住み続ける。
あえて「地方」と「農林漁業」だけの仕事にこだわる
あえて「利益」より「情熱」を優先する
これらを行う方は、デザイン道の達人、デザイン哲学者といえるでしょう。
さらに梅原さんは62歳、歳をとればとるほど熟成し、価値を増していくていくことでしょう。
「真のデザイン道」に年齢は関係ない。逆に「良い酒ほど醸す間が長い」といえるでしょう。
昨晩はひとつ、「人間のすべき仕事」を発見しました。