「宝くじに当たった!」「え〜当たったの。ま〜がっかりしないで。次ははずしてね」「君ははずれたの?」「え〜、おかげさまで」こんな会話がとびかうなら、「幸せな人」のほうがずっと多い社会でしょう。
絶対にそうですよね。宝くじに当選する人よりはずれる人のほうが何万倍も多いんですから。
私たちの不幸はどうも次の幸福度「不等式」に基づいているようです。
成功 > 失敗
裕福 > 貧乏
高速 > 低速
豊富 > 欠乏
で、どちらの数が多いかといえば、地球規模で考えれば圧倒的に右側のほうが多いんです。
ということは、右側の価値が逆転すれば世界は幸せな人だらけ、ということになります。
いや逆転まで行かなくてもかなり接近すれば、つまり不等号記号が=に近いレベルになれば、それだけでも効果は絶大です。
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それなのになぜこの不等式はますます強力になっていくのか?
私の「迷推理」によれば、右側の、つまり人があまり望まない側の発展がなかったからであります。
唯一、宗教がその発展に寄与してきましたが、残念ながら時を経るに従い宗祖の精神とは逆の方向に限りなく近づき、効果があまり発揮できていません。
そこで、これから考えていくべき「しごと」(ビジネス)とは、これら右側(「失敗」側)の発展に関係したものが望ましいし、チャンスは無尽蔵にあるということです。
なにせ、だれも「がらくたの山」と思っているんですから。
「人の行く裏に道あり花の山」
ということで、人生の幸せと仕事を重ね合わせていきたい「みんなの独創村」が独創、開拓すべきテーマもそこにあるわけです。
失敗を応援するサイト「失敗くん」はこちらからどうぞ!
http://shippaikun.com/
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私は今年の正月に、六つの抱負をブログに書きました。自分自身が忘れないようにと。
→「穏やかな一年となりますように」
1.あらゆることで無理を減らす
2.創造的アホになる
3.すばらしい無駄を創る
4.失敗(試行錯誤)を繰り返す
5.文明的原始生活を工夫する
6.ネットからリアルを生む
これを少しづつやっていこうと、あれこれ日々妄想したり、試行したりしています。
そんな中、ついにスタートしたこともあります。
それは「しっぱいファンド」の創設です!
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「しっぱいファンド」とは何か?
「負」の要素を「喜び」に変えるしくみのひとつです。
実は、3.11の被災で保険金がけっこう入りました。
まずその全額に少し足して「しっぱいファンド」という預金口座を持ちました。
このファンドは出資した時点で私の手を離れ、公共的?な資金に変わりました。
この資金は仲間の事務局やさんに管理を任せています。
この金で何をするのか?
「善きことへの試行錯誤」に使うのです。
さっそくその第一号プロジェクトが二週間前から始まりました。
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具体的なお話の前に少し能書きです。
私たちは「失敗できない社会」に暮らしています。
いや、結果としての失敗はありますが、目的としての失敗はない社会に生きているのです。
ところが、これこそ人間的な善きことを奪っている張本人です。
善きことの創造のためにはその何十倍、何百倍もの失敗がある。それは善きことの母であります。
「失敗」という母がなくて、「善き成果」という子が生まれるわけがありません。
ところが、子どもの頃から「いい学校に入らないと一生出世しませんよ」「大きい会社に入らないと一生貧乏しますよ」
社会に出てからも「そんなことしたら左遷されますよ」「そんなこと通りませんよ」「それは成功するんですか?」「それは儲かるんですか?」
こんな言葉で洗脳され、脅迫され、失敗を極端に怖い怖い!と思うようになってしまいました。
これが私たちの社会です。そして「自分頭」は「家畜頭」または「単なる記憶装置」に変わってしまったのです。
「失敗は成功の母」ですよ。母親を大事にしない、母親に愛情を持てない子どもはどうなりますか?
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さて、「しっぱいファンド」についてお話しを始めましょう。
やりたくてもできなかったことをするためのファンドです。
できなかった理由はいっぱいあるでしょうが、だいたいこんなことでしょうか。
・お金がない、足りない
・成功するかどうかわからない
・利益がでない
・上司が許可しない
・仲間がいない
・能力が足りない
※しかし「やりたい!」「愉しい!」「善いことだ!」
「しっぱいファンド」は上に書いたことをクリアーするためのファンドです。
最初から失敗することを前提にしているので、それ以上底はないんです。
もし少しでも浮かべれば大喜び。底のままだって「失敗経験の宝もの」は必ずあてがわれます。
だから愉しく挑戦ができるのです。誰も期待していないからこそ気楽に自分の創造力を全開できるのです。
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「しっぱいファンド」には次の約束があります。
・メンバーとの出会いは偶然である
・メンバーは自分が失敗(挑戦)したいことを構想する
・プロジェクトは「善きこと」「愉しいこと」が条件である
・メンバー同士で構想をプロジェクト化する
・プロジェクトにはやる順番を決めて実施する
・できることは並行して実施する
・全メンバーが必ずプロジェクトに参加する
・メンバーは知力・体力・資力・人力のいづれかを出資する
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これじゃ、ファンドの資金は涸れるでしょう?
そこが逆転の発想です。
余っている小金(こがね)というのは実に多いんです。みんな現実に生きないで将来の不安ばかりに生きているから銭ゲバになっていくのです。
小口資金なら、小金(こがね)のあるメンバーが補給していけばいいんです。
ないならないで、ある分でどう使うか、金以外のリソースは何があるか、分配の仕方をどう工夫するかとか、プロジェクトごとに練っていけばなんとかなるんです。
すべてのプロジェクトが利益を生まないわけではないので、結果として利益が出たらそれをファンドの資金に繰り入れていけばいいのです。
創造力全開で、愉しく試行錯誤を繰り返したプロジェクトで、結果として利益につながらないほうがまれになるでしょう。
なぜなら利益とは人々の「継続して欲しいという応援」なのですから。
自分の資金とこのファンドを組合わせるプロジェクトもあるでしょう。
スポンサーとなる人や企業もいっぱい出てくると思いますよ。きっと。
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さて、第一号「しっぱいプロジェクト」は「スッキリにっこり事業プランニング」なんです。
あまり詳しくは話せないんですが、要はこういったことです。
自部門の新たな事業プランニングにはTOPの許可と金がいる。
その許可を受けるだけでも遙かな道のり。しかも失敗は許されない。
自分の力だけでは足りない。仲間が要る。
だから、もんもんとして何もできない・・・
そこで、このお悩みプロジェクトには、ファンドで60%、個人で40%出資することにして始まったわけです。
TOPの許可がとれなかったら、とれるまで作り続ければいいんです。
何よりも「先に創れる」ということが大メリットなんです。
まるっきりだめになっても、自分の出資分は別なリソースで返すとか、長期で返すとか、都合に合わせてまったくムリがないようにできるんです。
もちろん採用になるはずです。何回かトライしたら。そのときはきちんと売上げになりますから一気にファンドは黒字です。
このプロジェクトをメンバーのうちからリーダーを決めてはじめたわけです。
内製、外注こういったこともリーダーが考えます。
一緒に参加することで、「私食べる人、あなた作る人」という悪い習慣をなくすようにします。
今や各家庭だってそうでしょう。
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ということで、今後の「愉しく有意義なしっぱい」の夢は大きくひろがってきました。
この続編はまた後のお楽しみに!