お昼の風景

 さ〜、まもなくお昼時間。今日はどこで食べようか。やっぱり足は同じ店をめざすことでしょう。
 お昼時のほほえましい?風景をスケッチしてみました。


(北斎漫画より)

『詩集ノボノボ』より

お昼の風景

 昼めしどき

 いったいどこにいるんだろう?

 仕事熱心な男たち


 私の昼食場所は

 どの店行っても おばさんばっかり

 いや ヤンママ集団もたまにいるな

 
 これはきっと

 おばさん化してきたんだ この俺が

 ま〜 いいか


 女だけが多い食堂は

 たしかに味がいい


 それに ここが大事なところだが

 値段は700円まで

 コーヒーも付いて

 おばさん種族はとってもシビアー

 味にも 値段にも


 おしゃべりが聞こえる

 毎日同じだ 気楽でいい

 「あの店おいしいのよ〜」

 「そうそう、私も行ったわ」

 これしかないようだ おばさんたちの話題は


 ヤンママたちも やっぱりそう

 テーマは 噂話か 身近な不平不満

 女はこうして気を晴らす

 だから 男より少しだけ 

 暴走爆発しにくいのかな〜


 さてと 帰るか

 さ〜 ここからフィナーレ

 毎回おんなじですけど

 おばさん連中 割り勘ショータイム


 何が入っているのやら

 大きなバッグや袋から

 サンタがプレゼント出すように

 大きながま口引っ張り出して

 割り勘騒動のスタート!


 割り算やら 一人ひとりにおつりやら

 レジも大変だが

 後ろで待ってる俺も大変


 でも ほっとする

 ここまでおばさん化してないな〜 この俺は


 店を出る ふと思う

 たぶん明日もやっぱり

 昼は おばさんたちと 一緒だろう

参考
 平成の「浮世風呂」

『詩集ノボノボ』
 いくさの話
 焼き鳥のけむり
 緑の絹をつらぬき通す
 すべり台の子供たち