天下無敵の話

 漢方は心の治療でもあるようです。高齢の父を毎月一回町立病院の「東洋医学外来」に私が連れて行ってます。先生が話をよく聞いてくれるので、最近は父も行くのを楽しみにしているようです。
 そんな折、五年前のことをふと思い出しました。


 (センス・オブ・ワンダーより)

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漢方薬局で良い話を聞きました

 我が家の次女が定期的な腹痛で悩んでいるので、以前親類に聞いたある評判の高い漢方薬局に連れて行きました。

 そのとき、とてもためになる話を聞いたので紹介します。

 風変わりな薬局で、最初じっと顔を見るだけで、症状とか聞かないんです。

 そして診察はこういう質問から始まりました。

 「あなたは何のために努力していますか?」

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努力には二つの考え方がある

 「あなたは自分を認めてもらいたいと思って努力していませんか? それはあまり良いことではありません」

 「それは絶え間ないストレスにつながり体を壊します」

 「人を認めるために努力する、これは良いことです」

 「それはストレスがなく、まわりまわって自分にも喜びを増してくれます」

 「自分が知っていても、相手がそれを知ったと言うなら相手をほめましょう。競う必要はありません。」

 「相手をよく理解しようと努めましょう」

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誰でも天下無敵の人になれる

 「相手を理解してあげると敵がいなくなります」

 「これを『無敵』といいます。」

 「天下無敵とは相手を倒す強力な力を持つ人ではなく、敵がいない人のことをいうのです」

 こんな話をしながら、娘が症状を詳しく言うまでもなく、どこがどのように痛いかをすべて当てるのでした。

 さらに、なぜそのような症状が起こるかも。

 それは「考え方」とそれに伴う生活習慣が引き起こしているんだと。

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「ご自愛下さい」の意味

 「体も悪いところがあったら、おまえが悪いものを全て引き受けているんだね。おかげで他の臓器が助かっているよ。ありがとうと理解してあげるとしだいに治まっていくのです」

 「自分の体に感謝しましょう。毎日一度でもいいから、自分の体のパーツひとつひとつに、良くやってくれてるね、とねぎらいましょう。そうすると内側から温かくなってきますよ。」

 「たとえ不自由なパーツであっても、病気であっても、すべて自分の体の一部です。これ以上暴れないようにね、となだめましょう。」

 「人間の細胞はすべて新陳代謝します。大切にしてあげると良い細胞に生まれ変わっていきます。ガン細胞でも同じです。」

 「過去を悔やんだり、人を恨んだりすることくらい悪い細胞を増やすことはありません。ふっきりましょう。」
 私も足が不自由なんですが、それでも日常生活できるくらい頑張ってくれていると思い、夕べ風呂の中でねぎらってあげました。

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すぐできる健康法

 先生に教えられた簡単にできる健康法がありますので紹介します。特に女性にお奨めです。

 のどが渇く、のどに症状が出やすい、のぼせる、これらは足の冷えが原因ということです。

 入浴中、足にシャワーで何回か冷水をかけて、温冷交互の刺激を与えると、とても効くそうです。

 昔は、ペットボトルを手元において常に水を飲む人はいませんでした。もし皆さんがそうなら足の冷えがあるということですから、さっそく実践してみてはいかがでしょう。

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 さて、今日のブログで「天下無敵」の写真は何がいいだろうかと悩みました。

 そして思いました。

 一人ひとりが描く「天下無敵」のイメージが私たちを縛っているものなのだろう、と。

 もし、こんな「天下無敵」もあるじゃない!という発見が一人ひとりに生じれば、きっと人も国も新たな問題解決方法を見つけたり工夫したりできることでしょう。

 みんなでもう一つ、いや、もう二つ三つの「天下無敵」を探していきたいものですね。