「プレーンズ」で妄想

 還暦オヤジですがアニメファンです。今朝ラジオでディズニー&ピクサーの新作アニメ「プレーンズ」の紹介をしていました。ワクワクの後に妄想が。。。
 「ファインディング・ニモ」」とか「ハッピーフィート」とか「カーズ」とか実に愉しめましたね〜。

 いよいよ明後日から新作アニメ「プレーンズ」がはじまります。

 今やアクション映画もCGだらけでアニメと大差な〜い。

 ならばズバリCGだけのアニメのほうがずっとおもしろ〜いって感じです。

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 ところがラジオで紹介している話を聞いているうちに、ふと不安な妄想が生じてきました。

 「カーズ」は車と人間が合体、「プレーンズ」は飛行機と人間が合体。

 もしかして近未来ホントになるのでは。。。

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 というのは、先日こんなニュースを知ったからです。

 「ロボットみたいな奴らばっかし増えたぜ!」なんて愚痴っていたら、実は人間が本当にロボットになるらしい、というビックリ話です。

 小さい頃からSF好きの私でも信じがたい話でした。はじめは・・・。

 読んでるうちに、だんだんこれってホントかもしれない!と思えてきました。

 簡単に言うとこういうことです。

 ・30〜40年後に人類の飛躍的進化がはじまる。

 ・人間と機械が合体した新しい生命体である。

 ・それは指数関数的なITの発達、特に人工赤血球の実現によって生じるであろう。

 ・人類はダーウィンの進化論を超越した不老不死の生命体?となっていくであろう。

 だれの話かといえば、レイ・カーツワイルというけっこう有名な科学者・発明家です。

 AI(人工知能)研究の分野で世界的権威の一人とされ、昨年グーグルにも加わったそうです。

 何回か検索するとキーワードを記憶してその人の好みが出てくるあれ(人口知能の一種)もこの方の発明だそうです。

 血球サイズのナノロボットが具体化する一歩手前にまで来ているそうです。

 ロボット人類に進化?したら、放射能だろうがPM2だろうが(天然の)ウィルスだろうがどうってことはない?

 なるほど、ここまで考えているのか。。。マッドサイエンティストと(今は)思わざるを得ない天才たちは。

 30年後、40年後の未来世界の青図

 アメリカの発明家、実業家、フューチャリストであるレイ・カーツウァイル(Ray Kurzweil、1948年2月12日〜)は、長期的な未来を予測することにかけては天才的に才能を発揮してきました。

 25年以上前に書いた、The Age of Intlligent Machinesという本の中では、ソ連が情報技術によって崩壊すること、コンピュータ技術の飛躍的な発展によって生活スタイルがガラリと変わってしまうことなとが、しっかり描かれています。

 また、カーツウァイルは世界主要のトランスヒューマニスト(後述)として知られ、TIME誌のもっとも影響力のある人物リストで第30位にランク付けされています。

 事実、彼の予測は、半導体産業、コンピュータ産業をはじめ、多くの産業分野に影響を与えてきました。

生き物は生殖不能になり 地球が人工生物種であふれる

 その彼が、シンギュラリティ(Singularity)によって人間とコンピュータの立場が逆転する可能性を言い出しています。

 シンギュラリティとは、「技術的特異点」と訳されていますが、もともとは、天体物理学の用語で、「宇宙時間において通常の物理学のルールが適用されなくなる時」のことを言います。

 ここでの話に限って言えば、「コンピュータの能力が人間を超える時」を言います。

 そのシンギュラリティ―が訪れるのが2045年と言われていますが、その時を多くの科学者が待ち望んでいる反面、慎重派は人間世界の崩壊が始まるのでは、と危惧しているのです。何か予想ももつかない不吉なことが起きるのではないか、と。

 これも、人間以上の知能を持った機械が果たして、どのように動作するのかが予測がつかないためです。

 それこそ、SF映画で、人工知能の政府が人間社会を統治したり、ロボットが人間を襲ったりする場面に見られる「人間とロボットの逆転現象」が起こるかもしれないのです。

人間の脳神経のように自己進化するプロセスを開発 

 カーツウァイルが、かねてから言ってきたのが、ICの次のパラダイム−−「3次元の自己進化型分子回路」です。

 これについて、かなり技術開発が進んでおり、2010年、日本の物質・材料研究機構(NIMS)ナノ計測センターが、米国ミシガン工科大学および情報通信研究機構(NICT)と共同で、人間の脳に似たプロセスを持つ「進化回路(evolutionary circuit)」を実現しています。

 有機分子層において、情報処理を行う回路が人間の脳神経(ニューロン)のように自己進化するプロセスを創製したというもので、これにより今までよりもさらに複雑な問題を解く可能性が出てきた。

 有機分子層の自己組織力により、既存のコンピュータにはない自己修復性を有しており、ある神経回路(ニューロン)が失われた場合、別の回路がその機能を引き継ぐことが可能だ。

 また、この分子層には知性が認められ、これによりアルベルト・クレディ(Alberto Credi)氏の「IQを持つ単分子層」の予測(2008年)を実現したこととなる。

 人間の脳に似た自ら進化を遂げる回路で、さらに自己修復能力を持つ、まるで生き物のようなデバイスが2010年の時点でできていたということです。

 さらに、カーツウァイルは、2005年の時点で不老不死の可能性についても言及しています。

血球サイズの極小ロボットが体内を駆け巡る−WIRED NEWS(2005年2月15日)

 血球サイズの極小ロボットは、すでに完成している。
 
 予測では、血球サイズの極小ロボット――同書の中では「ナノボット」と呼ばれる――が何百万と体内を駆け巡り、骨や筋肉、血管、脳細胞を修復してくれるため、人類は永遠に若さを保つことが可能になるという。また、改良された遺伝子コードをインターネットからダウンロードでき、心臓さえ必要なくなるという。

 血球サイズの極小ロボット−これは映画『トランセンダント・マン(Transcendent Man)』の中で出てくる人工赤血球のことです。

 「トランセンダント」とは「超越性」という意味です。

 カーツウァイルは、このように語っています。

 『人体はよくできていて、複雑で利口であるが、ナノテクで操作可能になることと比べると、最適とは言えない。今、われわれはナノスケールの装置を作っている。これは、ロボット赤血球をつくる計画だ。本来の赤血球の一部と、このロボット版が置き換わって、難なくオリンピック級の走りができたり、プールの底に 4時間も潜っていられたり、未知の特定の病原菌や自己免疫不全に対するソフトウェアをダウンロードしたりと、われわれの「バージョン1」人体の限界をはる かに 超えることが、ナノテクで実現可能になるだろう。』

世界を人工神が支配する

 「バージョン1」人体とは、今の人間の人体のこと。彼は、「バージョン2」、「バージョン3」と進むうちに、ますます超越性を増していくと言っているのです。

 そして、この映画のテロップには、このような言葉が映し出されます。

 ワールドワイドウェブ

 ナノテクノロジーがすべてに浸透。

 人工知能が世界をつなぐ。

 ホモサピエンスがホモエボリューティスに変えられる。

 生物的プロセスを技術が動かす。

 生き物は生殖不能に。

 地球が人工生物種であふれる。

 全プロセスに特許、免許が設定され支配される。

 カーツウァイルは、自己複製・自己修復の能力を持ったナノテクノロジーが、人体の一部にとって代わることによって、永遠の生命を得る可能性を言っているのです。

 人体の細胞にとって代わることのできるナノテクは、人間のような生物に対する人工知能のインストールです。

 そして、「生き物は生殖不能に」、「全プロセスに特許、免許が設定され支配される」というのは、人類は、もはや生殖によって生み出される必要がなく、計画的なクローン培養によって生成され、それらには特許が設定される、と言っているのです。

 いったい「誰が特許を設定し、誰が人類を支配するのか」。全知全能の人工神が、です。

 カーツウァイルは、このとき、ダーウィンの進化論と決別する時だ、と主張しています。

 つまり、「人工神」が、人間(その時代では、人間と言えないかもしれないが)を必要分だけつくり、他の動物と同様、地球は人工生物種であふれかえる、と言っているのです。

 ダーウィンの進化論との決別どころか、聖書の創世記もおとぎ話として握り潰されるのです。

 いやはや。。。

 でもスマホ、ネットに繋がれている私たち。

 すでに車と合体したような暮らし

 ペースメーカー、人工関節。。。

 現実の方向を未来に伸ばして想像してみれば、カーツワイルのこの話は冗談ではないですね。

 もうなんにも言えません。。。

 →SFが空想でなくなる日