週末、私のとっておきの蕎麦屋さんに行ってきました。午後二時近くとはいえお店には私一人だけ。。。
とっておきの蕎麦屋さんは「権現茶屋」といって、宮城県大和町のかなり町はずれにあります。
ここの「きのこそば」が絶品!
珍しい「きのこ」が7−8種類も入った、というより「きのこ出汁」の蕎麦なのです。
囲炉裏の炭火を見ながら、「ハフハフ」と熱い蕎麦をたぐると、実に懐かしく幸せな気持ちになります。
季節により「具」も若干変化があり、山菜の天ぷらや細いタケノコがまじる時もあります。
「ズズ・・ぐにゅ、ぐにゅ・・」という腰のある山形系蕎麦の弾力。
「ぷるぷる」のきのこ。
「ザク・・ハフハフ」という山菜天ぷらの歯ざわり。
「コキッポキッ」とうタケノコの感触。
たまりません!
このお店の雰囲気も、名物きのこ蕎麦にぴったりなんです。
古民家風の造作、薪ストーブ、囲炉裏、外には主人手作りの大きな水車。
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蕎麦に入っている「きのこ」は、近くにどっしりと構える「船形山」のふもとで、店の主人が自家栽培しているものです。
「船形山」は私の人生にも大きな影響を与えてくれた山であります。
ご主人はその「船形山」の登山口にある野営場の管理人もしていたそうです。
それに山岳救助隊員でもありました。
ずいぶん前に、隣町の自衛隊演習場の拡張による「立ち退き」があって、そのため現在の場所に移転して蕎麦屋を営業しているのです。
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さて蕎麦を食べ終わり、厨房から出てきた「おかみさん」としばし語り合いました。
「放射能の風評被害でお客さん激減してでさ〜。まいったわ」
「放射能検査して出してるきのこなんだっけど、お客さんもう怖くて「しいたけ」なんかいれると必ず残すんだよわ。。。」
「んだがら、今はもう「しいたけ」は入れないの」
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沈んだ顔をして、おかみさんは話を続けました。
「最近では、放射性物質の最終処分地の候補にされてしまったっちゃ。あそこら付近で私たちイワナ飼ってんだよ。どうすっぺや」
→指定廃棄物最終処分場候補に栗原、大和、加美 環境省提示(河北新報)
おかみさんは怒り声になってきました。
「それにあそこに処分場作ったら地下水とか沢の水とか汚染される恐れあっちゃ。そうしたら隣町の飲み水だめになんだよわ」
「あと、トヨタせっかく誘致したのに都会の社員たち放射能怖くて引っ越してこないよわ、たぶん」
「私たち、自衛隊の演習場のせいで住んでた所手放してきたのに、今度はイワナ飼ってる土地、またも手放さなくちゃなんねんだよ」
「だいたい、日本のあっちこっちに処分場作ったら放射能汚染ばらまきみたいなもんでね〜のすかや」
「ま〜そんなこと愚痴たって、もう上の方では決めでんだよな。後は金つかませるだけなんだべがら。。。」
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しかし、おかみさんが一番怒っているのは次のことでした。
「地元の建設会社にはほんとに腹立つでば。最終処分場つくる予定地にされても、どごも誰一人反対しねんだよ。2−3年食えるお金が入るがらだっちゃ」
「私たちの子や孫ばりだ、可哀想なのは。ほんとに情けね〜っちゃね」
放射能より強き者、汝の名は「金」なりか。。。