緑の絹をつらぬき通す

 5年ごとの高校同期会。きのう幹事会がありました。10年前から私が事務局みたいになってしまいました。というのは私がパソコン関係の会社をしているため、HP運営が得意だろうという期待からなんですね。ギリギリでやってますが本当はとても苦手なんです。。。
 同級生というのは兄弟以上かもしれません。何年ぶりかに会っても昨日会ったばかりのような気がします。

 会えば高校時代の思い出話で、しばし打合せも小休止(大休止?)。毎度同じネタも多くて、高校時代の失敗話は一生つきまといます。

 さて、私たちは一生の間「なんだりかんだり」を思考し続けますが、「思考の畑」の種まきは20歳までのような気がします。

 残念なことに、この歳になっても「畑の作物」はなかなか実りませんが。


『詩集ノボノボ』より

緑の絹をつらぬき通す

 「金色の光の針は 緑の絹をつらぬき通す」

 で、始まる詩を書いた


 あれは高校二年 国語の時間

 「みんな外に出ろ 詩を作ってこい」

 と、先生が言った


 光まぶしき初夏の あの日

 芝生に寝転び 空を見ながら想を練った


 突然眼に刺さる まぶしい太陽の光

 さえぎろうと 松の枝を見れば

 そこに射し込んでいた 金色の光の針
  
 さっそくそれを詩にしたためた


 教室で発表会

 手を上げて意見する奴がいた

 「これは嘘です

  逆光になるので 緑は黒に見えるはずです」と

 そいつは写真部だった


 私は何も言えなかった

 先生も皆も同じ顔をしていた

 「う〜ん」と先生がつぶやいた


 今でも心にひっかかっている

 緑や黒って いや 人間の感覚って

 そもそも何だろうと

『詩集ノボノボ』
 すべり台の子供たち