泉ヶ岳の個性派カフェ探訪記

 週末は仙台市のはずれにある泉ヶ岳周辺の個性派カフェを探訪してきました。感じの良いお店がけっこうありますね。
 泉ヶ岳は私の心のふるさと船形連峰の一番端にある山です。

 ここから山形県側へ縦走したりとか、何度も登りましたが、最後に登ってからもう35年もたちます。

 長女が4歳の春、私の友人と3人で登ったのが最後です。

 4歳の女の子が大人でも大変な1175メートルの頂上に自力で登ったのは驚きです。


(35年前、泉が岳頂上で記念撮影。左端が私)

 今でもわが家では語りぐさで、娘のこどもたち(孫)にこの偉業?をよく話してきかせます。

 そんな泉ヶ岳周辺も道路が整備され、別荘地もふえてきてしゃれた感じになってきたようです。

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 ずいぶん奥まったところにあるレストラン『スゥイート ガーデン』を発見しました。

退職したご夫婦が悠々自適に趣味でやってらっしゃるようなお店でした。

 仕切りのない5メートルもあろうかと思われる大きな窓ガラスに映る風景は見飽きることがありません。

 鳥のさえずりもここちよいものでした。


 
 メニューを見ればパスタ中心のようですが、厨房からはニンニクの強い香りが漂っています。

 私はあんまり刺激が強い食べ物は苦手なので、どれにしようかとメニューを探しました。

 そうしたらいいものがありました!

 「りんごのピザ」です。

 「りんごのレストラン」をつくりたいな〜なんて思っていたので、これは参考になりそうです。

 普通のピザ生地にメープルシロップを塗り、そのうえにりんごのスライスをのせて焼き、アイスクリームを添えたものです。

 あっさりしていておいしい!

 アイスの代わりにクリームチーズでもいいな〜と思いました。

 これなら作るのが簡単そうだし、嫌いな人もいないんじゃやないかな〜と思えました。

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 さて泉ヶ岳にできるだけ近いところまで車を走らせてみようと思いました。

 途中、西部開拓時代風のアメリカンレストランや、陶芸カフェなどユニークな店と数軒出会いました。

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 そのうち、洋風建築会社所有別荘地の案内看板があって、とてもハイセンスな白い建物が見えてきました。

 別荘だろうか?と思ったらこれが『岳山珈琲』というコーヒー専門店(喫茶店)でした。

 さっそく訪ねてみることにしました。

 白壁で閑かで瀟洒な雰囲気の建物です。

 ドアを開けて、店内に入ってびっくりです!

 思いっきり大きな木の柱や梁が店内を支えています。

 この内部デザインは、なんとすばらしいことでしょう!

 大きな材木が都会的な雰囲気の中に、適度な野生とたくましさ、そして自然を感じさせててくれます。

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 メニューから自家焙煎のブレンドコーヒーと「ライ麦トースト」を頼み、いただきながら部屋の造りにみとれていました。

 店を切り盛りする奥さんにお話を聞いたら、気さくにいろいろ教えてくれました。

 なんでも、ここを建てたじいさん大工が材木にこだわりがあって、メインの柱や梁を製材段階から準備したそうです。

 ロフト部分から奥は家族の部屋になっているそうです。

 そんなに大きいと感じませんでしたが、総建坪は60坪くらいあるらしいです。

 建築費用まで教えてくれました。(坪単価は「片手」だそうです)

 「もっと高いと思いました」と言ったら、奥様がこんな事を教えてくれました。

 「ええ、安くするために床材は自分たちで張ったんです。それに壁も自分たちで塗ったんです。ほら塗りむらがあるでしょう」

 よくみればたしかにあります。それがかえっていい雰囲気を出しています。

 それと、ここでは数ヶ月ごとにミュージシャンのコンサートが開かれているようで、多いときには50人も来るらしいんですね。

 午後二時、このお店の建築コンセプトって実に参考になるな〜と感銘して帰路に就きました。

 →田舎の個性派カフェ探検隊