繁盛する山奥の喫茶店

 久しぶりに、宮城県東和町の里山深くにある本格喫茶店「Ippo」を訪ねました。こんな山奥なのにどうして繁盛するのでしょう?
 前回この店に来たのは2011年3月です。

 東日本大震災が起こる数日前でした。

  →山の中の珈琲店

 あれからもう4年も経つのか。。。と、われながらびっくりしました。

 なぜかといえば、ここに着いたらつい最近来たばっかしのような感覚になったからです。

 「また来たよ〜」って感じですかね。

 (実は過去何回か再訪を試みたのですが、最初に行ったときに乗せられていったせいで、この山奥を探しあてられなかったのでした)

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 以前来たときと全く同じといっていい風景、店のたたずまい、そして珈琲の味でした。

 だから4年ぶりなんて感じなかったんでしょうね。

 土曜の午後三時頃、この時間にこんな奥深い場所にはあんまり来ないだろうな、と思っていたらさにあらず。

 駐車場もけっこう車があります。

 前とホントに変わらぬ風景や雰囲気の中、お店に向かいます。

 いました! イケメンマスターさん。

 スケートの羽生くんによく似た雰囲気の若いマスターです。

 たぶん、このマスター(のお人柄)に惹かれて常連になっている方も多いことでしょう。

 懐かしいけど、先月来たような感じのお店です。

 薪ストーブのぬくもりが気持ちいいです。

 お客さんは若い女性がほとんどですが、若いお兄さんや家族連れもいます。

 つぎつぎに一人、二人と入ってきます。

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 さて、マスターとは4年ぶりなのですが、彼の目つきと微笑みで、私のことをなんとなく覚えていることがわかります。

 お客さんのタイプはみんな穏健で自然を愛するような感じの方々です。

 本棚には『戦争のつくり方』という反戦の本がありました。

 たぶんこのような本に共感を示す方々が多いように感じます。

 このお店周辺20キロ圏内には、お店同士親しいカフェ仲間がいます。

 登米町のレトロモダンカフェ『CAFE GATI』

  →働きたいけど動けない?

 藤沢町のエスニックカフェ『アイマキ』

  →赤ちゃんの泣き声と「ガイガー計」

 私は、どちらにも年に一回くらいは行ってます。

 お店自体のコンセプトやメニューはそれぞれユニークで似てはいませんが、本質的なところで似た感性や思想を感じます。

 「自然」「生命」「優しさ」「自立」[「独創」みたいな言葉を思い浮かべてしまうのです。

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 私も自然派シェアオフィス+りんごのレストランを構想中ですから、見る目も以前と少し変わってきました。

 つまり経営の皮算用が働くんですね〜・

 「このお店、たぶん客単価は700円くらい、休日は五回転で50人、平日はその三分の一で15人。

 そうすると、売上げは46万くらいかな〜

 珈琲やケーキの原価を引いた粗利は37,8万くらいかな〜。

 自宅兼用で一人でやってるし、休日だけアルバイトさん使っているからまずまずかな〜」

 (想像による勝手な計算ですのであしからず)

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 このようなお店でおいしい珈琲をいただきながら思うのはこんなことです。

 今の世は、異質な人たちとどうやって付き合うかで悩んでばっかしだ。

 それより、感性が近い人を見つけて集うにはどうするかを考えた方がよっぽどいいや、ということです。

 もちろん、現実社会はそんな甘くないし、それで社会が成り立つわけないよと言う人がほとんどでしょう。

 でも他人に合わせる技術だけ覚えて、何にも生み出せない、変わらないのが事実です。

  →論争するの、キライです

 だからこそ、その逆が必要なんだと思えてきたのです。

 人生にも期限があるんだし、生きてる間に何か善いもの創らなくっちゃ!