自然派シェアオフィス模索の日々

 いよいよ具体化しはじめた「自然派シェアオフィス」です。ところが、設計プランを何度も見直しているうちに迷路にはまってきた感じです。。。
 (このブログは自分の考えをまとめようとして書いておりますので、あしからず)

 →今までの経緯はこちら

(いよいよ具体化へ)

 仲間3名と具体化への準備が始まりました。

 場所も決まりました。

 宮城県大崎市岩出山にある仲間の広大な土地です。

 お金も何とか工面できそうです。

 設計士さんと一緒にラフな設計図もつくってみました。

 運営会社「株式会社みんなの独創村」の設立計画も立てました。

 とらぬ狸の皮算用もしてみました。

株式会社みんなの独創村」設立計画(抜粋)

 コンセプト

 「みんなの独創村」は新しい仕事スタイル、新しい暮らし方を創造する場所です。

 「株式会社みんなの独創村」が企画運営をしていきます。

 設立目的

 ・自然豊かで眺望良き場所に
  自然派シェアオフィスを建築し
  複数の会社や個人事業主でシェアをする

 ・自然とのふれあいや仲間との共創で
  善き独創がおのずと生まれていく

 ・オープンなコミュニティーをめざし
  多くの人が気軽に利用できる場所にする

 ・スモールハウスなどを活用し
  仕事と暮らしが重なり合った
  多様で無理なき新しい暮らし方を提案し
  主に都市部の若者の地方移住を促進していく

 ・将来は都市部のパートナーと連携し
  休閑地活用のモデルとして
  地方の活性化につなげていきたい

 建物は来年着工予定で考えています。

 建物ができてから運営会社「株式会社みんなの独創村」を設立する予定です。

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(産みの苦しみ)

 一見順調そうなんですが、実はあれこれ迷いやら限界やらを感じるこの頃なんです。。。

 というのは、この施設でやろうとしていることが多様なので「収まり」がよくつかないのです。

 資金が潤沢で、建物も大きく建てられ、専任の管理者をおけるなら問題はないんです。

 しかし予算の関係で、せいぜい建坪42〜45坪くらいまでの建物しかつくれません。

 専任の管理者を雇うと収益が追いつきません。

 そのなかで異種の共存や施設の有効活用をどう工夫できるのか?


(仲間の一人が手作りしました。今のところこんなスタイルで考えています)

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(民家一軒分で何ができるのか)

 考えてみると私たちが普通に暮らしている「民家」って実に広いものです。

 私達夫婦が二人だけで住んでいるこの家だって42坪です。

 老父が一人で住んでいる実家も42坪です。

 土地を提供する仲間の実家も推定50坪に母上一人暮らしです。

 家族構成が変わっていったためですが、それにしてもなんと贅沢な面積でしょう。

 それでもだれもが別に広いとは感じていないことでしょう。

 つまり「自然派シェアオフィス」は建前は立派ですが、たかがふつうの民家一軒分の面積で何ができるかを考えるのに等しいわけです。

 ということで平面図を見ながらジグソーパズルやら事業計画の見直しやらで悶々の日々なんです。

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(現段階のゾーンプラン)


(この後設計が変わりましたが、おおむねこんなイメージです)

 現段階のプランでは、ゾーンは次のように考えています。

 スタッフルーム:運営者のオフィス(兼、各本業の仕事場)

 個室オフィス:フルタイム使用者用、1.5坪三室程度? ←たぶん保留

 フリーオフィス:ビジター用、1階、2階両方使える、ワークショップスペース兼用

 リラックスコーナー:共有の休憩スペース、カフェと共用

 ワークショップルーム:予約制、各種団体利用、フリーオフィスと共用、メインを1階サブを2階

 カフェ:会員限定の休憩スペースでスタートし将来一般開放へ

 和室:簡易宿泊、ミーティング、休憩用6畳程度の和室(別に浴室設備あり)

 オープンテラス:カフェの延長、BBパーティーなどに利用。大きなオーニング(可動式日除け)付きで雨の日もok

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(課題の整理と検討)

 悩みを具体的に書いていくとこんなことです。

 書いているうちに対策案も浮かんできましたので一緒に書いておくことにしました。

 ・今のメンバー三人が常にいるわけではないので管理者がいる

   →ビジターも含め登録会員制にする
    会員証のかわりに入り口のカードキーを渡す
    法人会員は複数名分渡す(その枚数で金額変わる)

 ・カフェを一般に開放するには専従者がいる

   →弾力的な委託が可能な団体や個人と出会うまで一般開放しない
    会員限定にして、予約制で「まかない」を提供する
    地元のおばちゃんたちの交流場所として無償提供する
    (まかない料理、清掃、畑なども有償で依頼)
  
 ・個室オフィスをつくると狭苦しくなるしせいぜい三部屋しかとれない

   →今後の弾力的運用を想定し、壁で区切った個室スペースはつくらない。
    必要なフルタイム会員のスペースは可動パーテーションで対応する

 ・個室オフィスがないと個人事業主や法人の専用事務所として利用しにくい

   →基本的にフリーアドレス方式、または可動パーテーション利用を条件として契約する
    重要なものは置きっ放し禁止とするが一時保管のキャビネット等も準備する
    そのような形態で満足できる会員だけに限定する

 ・ワークショップやセミナーを多くするとシェアオフィス利用者に迷惑がかかる

   →ワークショップスペースに可動間仕切り検討
   
 ・ワークショップルームを専用にすると空時間率が高くなる

   →フリーオフィスとワークショップルームは兼用とする
    一階も二階も同じしくみにしておく

 ・ビジター利用者の増加は難しい

   →ワークショップ、シェアオフィス、カフェそれぞれの可能性を見ていきながスペース配分を修正していく

 ・シンボル的なものがない

   →各ゾーンにアートを組み込む
   「自然やアートに癒やされる仕事場」というイメージを喚起する
    自然:外部には大きい「けやき」などのシンボルツリーを移植する
       内部の梁にダイナミックな材木を使う
    アート:館内には絵、書、彫刻を飾る
        リアル「あったかギャラリー」として掲載作家の作品を購入し展示する
    集い:オープンテラスにファイヤーストーム
 
 ・都市部からの地方移住にどうつないでいけるのか

   →スモールハウスの基地として有効か東京の推進団体と話し合う
    自然派シェアオフィスはそのバックアップ施設となるメリットを強調する
    希望者には周辺の空き家を積極的に紹介したり、シェハウスとして借り上げたりなど支援する
    自活しようとする移住者にとって自然派シェアオフィスは仕事場としてうってつけと思う

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 ということで、今週もまたプラン図をあれこれ修正することになりそうです。

 たかが家を一軒建てるぐらいのことなんですけど、えらく悩みます。。。

 今まであまり感じませんでしたが、まわりを見ればたくさんの独創的なお店があります。

 とんでもないド田舎で始めた人もいっぱいいます。

 夢の実現のために、たった一人あるいは家族で、思いきって人生に勝負をかけているような気がします。

 そんな自営の方々が実にまぶしく見えてきました。