昼寝をしない孫に魔法の言葉

 孫二人が熱出して保育所休みというので、食べ物を持って久しぶりに娘宅を訪ねました。上の男の子はもう回復して元気にはしゃぎ回りうるさいし、下の女の子は普段見なれぬ私の顔を見てビービーと泣き出す。この暑いのにますますがおってきましたよ。(がおる=具合悪くなるという宮城の方言)
 まもなく五歳になる上の男の子がもうわがままになってきて「昼寝をしなさい」と言われても「しない、しない」と反抗します。

 そこで私が小さい頃を思いだしこう言ったんです。「え?ユウキはお昼寝しないのかい。それはかわいそうだな、どうしてかって?」

 「だってお昼寝すると、眠りに落ちるときにぼ〜と夢の扉が開いて、夢の世界に入っていけるだろう。そこでゴセイジャーになって悪ものをやっつけられるじゃないか。寝ないなんて残念だな〜」

 孫のユウキはしばし考えていました。そして自分がいつか見た夢、これがまたゴセイジャーだかゴレンジャーだかヒーローの夢らしいんですが、それを夢中になって語り始めました。

 私はこの後すぐ帰りましたので孫が昼寝をしたかどうか分かりません。

 実は私は中学生の頃、毎晩眠りに入るとき、眠りに落ちようとしている瞬間を知りたくてたまりませんでした。それと、若い頃はやたらとデジャブ(既視感)が多かった気がします。

 そして今でも思うのです。デジャブというのは本当に夢で体験したことではないだろうかと。大人になると夢を見る力が弱くなってきてデジャブをあまり見なくなるのではないかと。

 大人になると夢も見なくなるというか、覚えられなくなってきますが、現実世界の夢についても思い描きにくくなってくるなと感じます。子供を見習わなくては・・・