キャラクターも人と同じ。ちょっとした運命の分かれ道で、かたやスターとなったり、かたやボツになったり・・・。ロッキーのように復活できないかな?と、またも妄想が始まりました。
「子ども忍者サクスケ参上!」番外ブログを3本書いたら、サクスケに愛着を感じてしまったんです。
私の孫ともなんか似ている気がして。上の孫は5歳の男の子で、下の孫は2歳の女の子なんです。
そもそも「サクスケ」ブログを書くきっかけになったのはfacebookのこんなコメントからでした。
「サクスケ」キャラクター生みの親 ゴリランジェロ氏
サクスケと猿飛サスケと引っ掛けたネーミングにした記憶が....そういえば、このキャラ、けっこう考えて作った記憶があるな〜。やはり、なんかの形で活躍の場を与えねば.....(お〜〜い、川嶋社長〜聴いてる〜〜??)
ゴリランジェロのデザイン仲間 筆師アガさん
川嶋さん、お呼びで〜す。一時期忍者ブームがありましたが、考えてみると、不変ですよね、子供が好きなのは。是非ファミリー展開もしたいものです。
今になって思うと、生みの親としてはもういちど、キャラクターに本来のスナックアイドルになってほしかったのでは?
ということで妄想のスタートです。
これから書いていくことは、現実の話ではなく、すべて私のオツムの中だけの「たわごと」です。
「サクスケ・プロジェクト」がスタート
facebookの変人オヤジたちが童心を取りもどした!
「忍者は俺たちのあこがれ、ヒーローだったよね。今のゴレンジャーとかゴーカイジャーとかそのルーツはみんな忍者だよね」
「それにしても、『サクスケ』と『さっちゃん』って生き生きして、かわいらしいよね。正義感も強いし気持ちがたくましいよ」
「お兄ちゃん思いの『さっちゃん』が俺は好きだな。けなげだけど、けっこう強気でもあって」
「な〜、みんなでスナック菓子つくって、『サクスケ』と『さっちゃん』をよみがえらせてみないか?おれたちの思い出もきっとよみがえるぜ」
「いいな、いいな、やってみよう。俺たちいい歳なんだから、探せばいろんな人脈あるんじゃないか」
facebokで変人たちが集まりあれこれ考える
類は類を呼ぶ、そんな装置がfacebookのようだ。私たちの「類」は「デザイナー」とか「変人」とか、かな?
「こんなのどうだ。サクスケスナックは動物ビスケットみたいにちっちゃなお菓子にしたら。『サクスケ分身の術!』とかで。いろんなサクスケのポーズが入っているのさ。さっちゃんも三分の一くらいまじるのさ」
「忍法別に袋がちがうし、中身を工夫するのもおもしろいな。たとえば『サクスケ火遁の術!』はちょっと辛めとかカレー味とか、『サクスケ土遁の術!』はチョコレート味とかさ」
「『サクスケ水遁の術』はラムネ味かい?」
「さっちゃん主役のもいいな。『さっちゃん九の一の術!』とかは?イチゴ味でさ、食べてるとバナナ味になるとか」
「袋のなかにはストーリーを書いた『忍法の巻紙』もはいってる」
「その巻紙には小話が書いてあって、そのストーリーはこのプロジェクトの仲間たちが書くのさ。『子どもたちよ、スナックを食べてお利口さんになろう!』なんてか、おもしろそう」
「こんなのどうだろう?『ゲンパツヤとの戦い』とか『アクスケとの一騎打ち』とかテーマものは?」
「『反原発』をアピールするシリーズだね。大人が買うな、きっと。悪玉はプルートとか、セッシーとか、ゲンパツヤとか」
「問題出ないかな?ゲンパツヤって言っただけで販売中止とか?」
「そのゲンパツヤシリーズだけはネットで売ればいいんじゃないかい。団体に箱単位で買ってもらうのさ。受注製造品として」
製品デザインはきまった。お菓子はどうつくる?
袋はすぐできる。中身のスナック菓子については、私たちはど素人だ。いったいどうしよう?
「そこは年の功さ。facebookで製造者を捜すのさ。口コミで」
「おもしろいな。メーカーが決めたのを俺たちが下請けみたいにデザインするのと流れが逆だな」
「アイデアに魅力感じてくれるお菓子屋さんはいるんじゃないかい」
「少量生産でとくべつおいしいなら、味で評判になるな。子ども向けのお菓子メーカに提案してみたいもんだね」
「そんなときこそfacebookだろう?ひと月くらいアピールしてれば関心持つ人現れるよ、きっと」
「いいや、そんなに甘くないぞ。だってfacebookって風みたいなもんだろう。ぱっと読めて、いいねをクリックして、次にさ〜っと移って、もう過ぎた風なんか誰も気にしない」
「そうさな・・・。茶飲み話をプロジェクトにできるやり方があればおもしろいけどね。それもfacebook特有の気軽さと幅広さでさ」
「プロジェクトになったとたんにみんな敬遠するよ。たぶん」
「俺はあんまりだれかれ頼らずに、有志数名のチームで無理ないようにして継続するのがいいと思うな。facebookとかは補助的な装置と割り切らないと期待過剰になってしまうよ」
「ま〜、遊びの執念を忘れずに出会いを待つか。いや探し続けよう!中身をつくる人との出会いを」
売るのはどうする。
子ども向け10円駄菓子を製造しているメーカーが「おもしろい」と言ってきた。そのメーカーが既存のお菓子に手を加え発売するという。
こうなれば最高のストーリー。
もうひとつは、全然だれも反応なし。こんな場合はいったいどうしましょう?
「自分たちで、製造やさんに依頼して製造し、自分たちで売ってみたらいいんじゃない」
「それは、許認可の問題とか面倒じゃないのかな?」
「とれたとしても、どうやって売るつもり」
「ネット、つまり『みんなの独創村』に『ネットの駄菓子や』とかを開くのさ。いろいろ品揃えを増やしていって、変な店、面白い店、みんなで開発ができる店としてやっていくのさ」
「いいな!『昭和の忘れ物』として、あのころのことを『食いもん』で表現していくのはどうだろう?」
「それはできそうだぜ。つまり昔からあるまんじゅうとかせんべいとかスナックとかを新しいデザインとかキャラクターをつけて特別バージョンにして、そこで売る。それなら製造しなくていいし、デザインだけで新商品になるな」
お金はどうする
さて、具体化に近づきました。そしたら大事なことを忘れていた、ということに気づいた。今頃気づくところがこのプロジェクト仲間たちの、とってもいいところなんだけど。
「だけどさ、先立つものはどうする?それに儲けがなければやっていけないでしょう?」
「うまい!いいところに気づいたな!そのために頭ってのがあるんだよ」
「まず、製造メーカーが自分からつくりたいっていう場合は、われわれは逆にお金が入ってくる。少しでいいけどね。これで一生食おうなんて考えたら、サクスケにもさっちゃんにも嫌われるからね」
「シリーズとして次々出していければいいんだよ。その後はきっとみんながよくなるさ」
「もし、自分たちでつくるとなれば、賛同者をつのって最初に最小ロット分の予約を取ればいいよね。買う人のプレミアムもいろいろ工夫してさ。デザインを個別に工夫するとかね」
「ま〜デザインできる奴はデザインを提供する。アイデアあるやつはアイデア提供する。人付き合いの豊富な奴はみんなに紹介する、小銭のある奴は小銭を出す」
「みんな、なんとかひとつくらいはあるんじゃないかい?大事なのは『善きコンセプト』と『遊びの執念』さ」
そうだよな。最初から儲ける気なんてないんだから失敗がない。これがいいんだよな。損をいかにしないかだけなら何とか考えつきそうだよ」
つぎつぎ生まれる新しい価値
やってみたら新たなことがいろいろ見えるようになってきた。思いもかけない人との出会いも増えてきた。
「バカやってみてよかったな。ひとつのドアを開けてみたら、今まで想像できなかったいろんなドアがいっぱい出てきたよ」
「サクスケとさっちゃんの御礼の気持ちなんだよ。たぶんこれが。キャラクターってのは『真心』に敏感なのさ」
「要はまず何かやってみろということだな。お金なんてその後のこととして。ワクワクする気持ちを宝と思ってさ」
「無理ないように、いそがずに、出会いを待ってね。そのかわり頭とアンテナはいつもフル回転!」
さてこのプロジェクトはどうなることやら。「ブブー」後ろの車にクラクションを鳴らされてハッと現実に戻りました。
「子ども忍者サクスケ」シリーズ
第1回はこちら→「子ども忍者サクスケ参上!」
第2回はこちら→「サクスケvsアクスケ」
最終回はこちら→「サクスケ未来に帰る」
(おまけ)
サクスケの故郷(仙台のあまりキレイとはいえないデザイン事務所2011.12.24)