子供のバネ

 小学校一年生のわが孫、どいうわけか最近沈みっぱなしでした。親馬鹿ならぬ爺馬鹿というべきか、私も心配でたまらず。。。


『詩集ノボノボ』より

子供のバネ

 他人事なのか、自分事なのかで

 人の心は まるで反対に動く

 最近そんなことを実感した

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 ピカピカの小学校一年生

 わが初孫ユウキくん

 ここ一週間ぐらい 暗い日々のようだった

 らしい。。。

 娘や、お手伝いさん代わりの女房から

 あれこれ話を聞かされていた

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 学校いやだと言って朝泣き出す

 放課後の児童館には行かない

 数日前は腹痛で学校を休んだし

 帰りは一人で歩いてきた

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 あれこれ原因を調べると

 保育園から仲良しで

 スーパーヒーローのお友達が

 最近ユウキの頭をたたくらしい

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 これが他人事だったとしたら

 きっとこう思っただろう

 「子供はそんな経験をしながら成長するものさ」

 ところが、DNAの共振とでもいうべきか

 「うわ〜〜〜いじめか、何とかしなければ」

 心がとても痛んでしまったのだ

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 たぶん小学校時代は

 人生最高の幸福の時代にちがいない

 と、私は思っている

 そんな時代がもし黒雲で覆われるなんて

 なんて悲しいことだろう。。。

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 さっそく、娘にメールした

 「お友達のお母さんにきちんと話しなさい」

 「担任の先生に話しなさい」

 「私がそのお友達を叱ってあげると言いなさい」

 「しばらく様子を見ます」と返信が来た

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 そしてきのう、

 久しぶりに放課後の孫見を頼まれた

 テラスで帰りの様子を見ていたら

 なんと、

 みんなではしゃいで帰ってきた

 となりの同級生の奥さんが

 皆を集めて何か笑わせている

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 ユウキに聞いてみた

 「今日は楽しかったかい?」

 じじの心配とは反対に

 たたいた子の名前もいれて

 みんなで遊んだことを 話すのだった

 ニコニコと

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 思い切って聞いてみた

 「○○君が叩くんだって?」
 
 そうしたら落ち着いた表情で

 「もうユウキの頭叩かないって言ってた」

 たぶん、親が察して諭したのだろう

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 そんな子供の世界を垣間見て ふと思う。
 
 「子供のバネっていいな〜〜」

 縮んでも また思い切り元に戻る

 この歳になるとそうはいかない。。。

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 それに、ヤンママたちもなかなかだ

 しばらく前にもあったな〜

 ユウキが一人で帰ってきたのを見て

 自分の子供(同級生)をつれて

 誘いに来てくれた

 「ユウキくん、おやつ交換しよう」

 うれしそうに玄関から走りだしたっけな〜

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 世の中には、思いがけず優しい目が

 満ちあふれているものだ

 まだまだ捨てたもんじゃないな〜

 そんなことを感じながら

 自分事が一段落してほっとした

 それで 

 孫見の代わりに昼寝をしてしまった。

 ありゃりゃ〜〜〜

 →ノボ村長の「詩集ノボノボ」

 →ノボ村長の「思い出アルバム」