石巻からさっき帰ってきました。まだまだガレキだらけの石巻は門脇(かどのわき)地区で、希望を感じさせる「ソフトカー」に試乗してきました!提唱者の小栗教授や研究室の皆さんと、充実した一日をご一緒しました。
「頑張れ!チョロQソフトカー」で紹介した、あの豆クルマです。
上記のブログをソフトカー提唱者の小栗教授が見つけてくれて、急遽初めての出会いとなりました。
朝10時、千葉をゆうべ出発した教授や研究室のメンバーと、あの津波の痕跡も痛々しい門脇小学校跡地で合流です。
こちらからは私とクマさん。教授たちと初めて会ったのに、まるで古くからの知り合いのように意気投合しました!
津波でお子さんを亡くされたお母さんも、その友達のお母さんたちも、このソフトカーを応援してくれています。
お母さんは淡々と語ってくれました。あまりにも悲しみが深いからでしょう。お話の内容は、あまりにつらくてここにはとても書けません・・・
残された幼い娘さんたちが、教授を自分のおじいちゃんのように慕って、無邪気にソフトカーで遊ぶ姿にしばし癒されます。
このソフトカーはこれから私たちが作るべき社会のシンボルです。
それは、人と車(機械)のやわらかい共存。「効率」から「安心」への価値転換。多くの可能性を秘めています。
さて、教授たちとおかあさんたちと一緒に昼食、その後が小栗教授のすさまじきバイタリティーの発揮でした。
私とクマさんはいつのまにか、先生のスタッフに任命されたも同じになり、市役所やら学校やらで、ちょっとしたプレゼンまでおこなうことになりました!え〜!
最初は石巻市役所、ここで復興担当の職員の方と共同復興プロジェクトを行っているIBMの方に、説明やコンパクトシティでの実験提案です。私もその意義について少し演説することになってしまいました・・・
次には門脇小学校(門脇中学校仮校舎)の校長先生と面談です。ここで12月1日に生徒たちへの特別授業としてソフトカー実演が決まりました。
そのあと、商工会議所へ一緒に行こう、と誘われましたが、クマさんの予定が入ってて、ここでお別れでした。来月の再会を約束して。
さて、大事なことを書いておきたいと思います。石巻でこのソフトカーを支えている方々は、被災したヤングママたちです。
安全で楽しい車社会というものの実現を、自らの義務のように感じて支援してくれているのです。たぶん追悼の気持ちがあるのだと思います。
それと、あの忌まわしいガレキの中を走るかわいいソフトカーに、子供たちがこぼれるような笑顔で、弾むように走っていく姿を見て「希望」を感じたからではないでしょうか。
でも、今日ご一緒したおかあさんたちは、そんなことは口にしませんでした。とても謙虚で心が深い方々なのです。
帰りの車中、私たち二人は泣きました。津波に飲み込まれた幼稚園バスの惨状について、淡々と話された内容をもう一度思い出して。
私たちも、このソフトカーについてあれこれ考えたり、企画を進めていきたいなと思っています。ご縁が出来た皆さんとともに。