感動して書かずにいられません!デンマークのロラン島のことを。ゆうべNHKでこの島の風力発電について特集番組があったんです。とっくの昔に、エネルギー問題の解決方法とその理想郷があったんじゃないですか!
なんでも「人力(じんりき)」が好きという俳優、時任三郎さんがレポーター、そのVTRをスタジオでみるのはアイドルのショコタンさんや経済評論家の萩原博子さん、渡辺真理奈さん。番組の最後には、みんなカルチャーショックをうけて呆然となった感じでした。
私の記憶で書きますから、残念ですが一部しかお伝えできません。再放送があればぜひ!ご覧下さい。
それでは、はじまり!
その1 自給自足の5倍
風力発電でこの島の電力の5倍を生み出している。だから風力が不安定としても十分余裕があり、余裕分はコペンハーゲンに送って、かなりの収益を得ている。
その2 ハイブリッド風車
風力0はありえないことかもしれないが、それでも発電できるよう潮汐発電機と組み合わせたハイブリッド風車も稼動している。
その3 みんな風力長者
風力発電機は、その半分の数が個人所有。一基6千万円。しかし、売電収益は年間600万円。10年で元が取れ、そのあとは「良きぼろもうけ」!しかもこの土地の住民しか建設できない。だから大手の「悪しきぼろもうけ」はできない制度だ
その4 住民の共同事業
6千万の金を一人で調達しなくても、この土地の住民なら共同で建設できる。100人集まれば一人60万。みんなすでに4倍以上のリターンがあったそう。
その5 原発が予定されていた
ロラン島には原発が予定されていた。それは石油危機のとき。政府が強力に進めようとした。事情は日本とまるで同じ。
しかし、ロラン島の人たちは国にこう要求した。「私たちは原発に反対ではない。でもよく知らない。だから3年間調べて話し合う期間を与えてくれ」と。
政府は日本と同じに迅速に原発を進めたかった。それで原子力委員会を作った。その事務長には中立的な立場から元教員の方が就任した。その方は無理を通して政府に住民の要望を通した。「エネルギーを決めるのは私たち自身だ」というコンセプトで。
さらに原発推進、反対の立場双方のページ数を同一にした資料を国に作成させ、住民の理解を助けることをした。
とはいえ、やはり国は推進したいので、この原子力委員会は2年で解散となった。
デンマークはさすがだ。ロラン島の住民は2年間よく勉強し、話し合った。その結果、原発は不要と決断した。エネルギーの多寡よりも安全のほうが大事と結論を出したのだ。
その6 ハーモニー式風力発電
経済学者が原発のかわりに風力発電を提案した。しかし一から始めるには、それを一括で担える大きな技術会社がここにはない。
そこで考えたのが「ハーモニー式風力発電機」これは、複数の地元中小企業が得意分野をそれぞれ活かして、部品を作り、それを組み合わせるというもの。
羽根はグラスファイバーの船体を作っていた会社、発電機はトラクターを生産していた会社、トラクターのエンジンの大きさがちょうどよかったので、それを発電ユニットに応用した。
おかげで、町の産業が活性化した。さらにトラクターで農民と深い関係のあった会社ゆえに、風力発電機の設置では、農民の理解がとても得やすいというメリットが生じた。
このトラクターメーカーはいまや世界最大の風力発電機メーカーとなっている。
その7 地域の絆
経済効果だけではない。風力発電の共同オーナーとして絆が深まり、しょっちゅう風力発電○年パーティーなどで地域住民が交流し、楽しんでいる。地域のつながりが深まったのだ。
その8 ファンが増える
自給自足の自然エネルギーを具体化しているロラン島に魅せられた人々が移住してきた。彼らは、雨水を利用したり、太陽熱を利用したりと、さらに自然エネルギーの有効活用を実践している。それがまたファンを生む。
その9 環境は借りているもの
ある奥さんが言う。「私たちは、実は経済効果で自然エネルギーを選んでいるのではないんです」「環境は私たちが子供を育てるために借りているものと思っているからなんです。だから汚しちゃいけない。次の世代に綺麗にして渡さなければいけない」
番組の最後に
最後に誰かが言いました。(もしかしたら日本の出演者だったかも?)
「エネルギーを選んだのではない、生き方を選んだのだ」
しょこたんは「他の国のいいことはぜひまねしましょうよ」と感動のなみだ目で訴えていました。
デンマークの電気料は日本より高い。電力消費量は日本はずっと増え続けている。デンマークは10年以上も横ばい。なのに!日本よりデンマークの方がGDPは高いのです。
理論、へ理屈より、すでに実現している国をもっとよく知ることが大事と思います。
さらに、彼らが、良き決断ができる「自分頭」を持つ住民であることを、よく学ばなくてはと思います。
それこそが、目先の効率や損得に惑わされず、より豊かな未来へとつながる茨の道を選ぶ「勇気」の源となったに違いないからです。
今日は、番組思い出すままの乱筆乱文ブログで、読みにくくてごめんなさい。
私はNHKの受信料を喜んで支払います。こんなふうに、見るべき番組はNHKしかない!(残念ながら・・・)