ダンゴムシの知恵

 先日NHKで「ダンゴムシと人間の迷路競争」を見ました。なんとダンゴムシが勝ったのです!そのわけは?
 人間の迷路と、もうひとつ。

 同じ構造でダンゴムシ用につくられたミニ迷路。

 人間とダンゴムシが同時にスタート!

 僅差でダンゴムシが勝ちました。何度も。

 実は、ダンゴムシにはある知恵があったんです。

 それと、迷路構造にもある仕掛けが。

ダンゴムシの知恵

 ダンゴムシの天敵はアリである。
 アリから逃がれるために、ダンゴムシはある本能的行動をとる。
 それは、障害物に当たったら、みぎひだり交互に曲がるという行動だ。
 最初の壁に当たったら右に方向転換、次の壁では左に方向転換。
 なぜかといえば、右左いづれかの方向転換だけを繰り返すと「元の場所に戻ってしまう」からだ。

 テレビの迷路では、このみぎひだり交互に進むとゴールに行き着く仕掛けになっていたわけです。

 人間失格と、落胆しなくても大丈夫なんです。

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 さて、「みぎひだり」の話をしていて政治のあれこれを想像してしまいました。

 「ダンゴムシの知恵」でわかるとおり、どっちか寄りだけを繰り返すと「いつか来た道」にもどってしまいます。

 (いつか来た道がどんな道かわからない人ばかりかも。。。)

 社会的な閉塞感を感じる今、人の心理は見かけが強いものに惹かれて右側を向きがちです。

 人類平和唯一の希望である「女子力」まで右旋回のようです。。。

 世の中は、もう、すごいもんです。

 現行憲法なんかもうぼろくそ扱いです。

 (もう一度見直しましょうよ、現憲法を。→憲法誕生の頃

 「国防軍創設」が堂々と党の公約ですよ。

 さらに「なめられないように核兵器持て!」のトリックスターが「元脱原発」政党と合体とは!

 こんなのに違和感を感じない人だらけなら、もう日本は終わりかも。。。

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 なんとなく「原発問題」から目をそらすために「尖閣→国防軍」の話も出てきたような気がします。

 さらに、こんなことも勘ぐってしまいます。

 国防軍にすれば兵器をアメリカに大量発注ということになるでしょうから、それでTPPの一部譲歩とバーターにしたいのでは?

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 あれこれ、空しくなる昨今です。

 私にできることは清き一票とこのブログだけ。(言論統制の前に書いておこう。。。)

 こんな過激な状況にまんまと乗せられずに、私たちは「ナショナリズム」から「ナチュラリズム」に方向転換すべきでは?

 最近の新聞記事から引用します。

  →ナショナリズムを考える(全文) 米コーネル大名誉教授のベネディクト・アンダーソンさん

――石原前知事の言うようなことは、本来のナショナリズムではないということでしょうか。

 「ええ、違います。自分の国がどうもうまくいっていないように感じる。でも、それを自分たちのせいだとは思いたくない。そんな時、人々は外国や移民が悪いんだと考えがちです。中国、韓国や在日外国人への敵対心はこうして生まれる。これはナショナリズムというよりは、民族主義的、人種差別的な考え方です

――国民は、近代になって「創作」されたものだと主張されていますね。では、ナショナリズムとは、いったい何なのでしょうか。

 「通常のナショナリズムは、日常生活の一部であり、習慣やイメージであり、空気のようなものなのです。例えば、テレビで天気予報を見るとします。その際、どうして日本各地の天気しか予報していないのか、などとは誰も疑問を抱きません。テレビのコマーシャルが、すべて日本人を対象にしていることについても、誰も注意を向けない。誰もが、『日本人』であることを当たり前に受け入れています」

 右翼団体の方のこんな発言もどうぞ。
 
  →天敵いなくなった右(全文) 鈴木邦男さん(「一水会」顧問

――短い時間で異論をつぶすには、右の言説の方が適しているかもしれません。

 「すっきりしていますからね。すぐになくなりましたが『太陽の党』は現憲法破棄と自主憲法制定を掲げていましたし、自民、維新も改憲を主張しています。僕も学生時代はそう主張していました。教育がダメなのも政治がダメなのも外交や防衛がダメなのもみんな憲法が悪いからで、憲法さえ変えればすべてよくなると。よく考えてみればそんなことあるはずないのですが、『あいつが悪い。だから倒せ』と単純化した方が運動目標としては優れています。右翼の街宣車に書かれたスローガンがそうでしょ。だけど政治が街宣車と同じレベルじゃ困ります

――左翼はどうしてこんなにしぼんでしまったのでしょうか。

 「ソ連の崩壊とかいろいろあるでしょうが、突き詰めると、人間への期待値が高すぎるんじゃないでしょうか。連合赤軍が好例です。思想的に100%にならないと認めない、殺しちゃおうなんて、右翼だったらあり得ませんよ。もったいないじゃないですか。どうせ人間なんて大したことないんだから100%にしようなんて思わずに、10%でも5%でも使えるところで使えばいいんです。期待値が低いから右翼はあたたかい。それで人が集まってくる。まあ10%の人間ばかり集まっても……という問題は別にありますが」

――総選挙ではどの政党に投票すればいいのか。迷っている有権者は多いと思います。

 「自民と民主もほとんど違いがない。だったら政党なんかいらないんじゃないですか。小学校のクラスのようなものにとどめておいて、党議拘束をやめ、政策判断は個々の議員に委ねてしまった方がいい。もっと個人単位で政治をやるべきだし、国民も政党ではなく人を選ぶべきだと思います」

 私は思うんですよ。

 選挙というのは「何かを多くもらえそうだから」という奴隷根性ではなく、「どちらが致命傷に到らないで済むか」で選ぶべきだと。

 いっとき、カンフルのように「あぶく銭」が廻ってきたって、もし将来放射能やらドンパチやらで「国土」も「子や孫の命」もなくなる可能性が高いとしたら、元も子もないじゃないですか。

 どっちみち「政治家」なんて「必要悪」なんですから、危険のより少ない方を選んでおきましょうよ。

 そして、政治家に頼らずに、自分たち自身で生活を変えたり、独創したりで盛り上げていきましょうよ。

 →ノボ辞典「選挙」
 →ノボ辞典「必要悪」
 →ノボ辞典「愛国心」「愛国主義」