私もこの春から「野性小学校」の一年生です。そこで自宅の狭い裏庭に小さな畑を作ることにしました。ところが大きな切り株がありまして。。。
(4/5の写真です。緑の容器は生ごみをたい肥にするコンポストです)
いやはや、己の非力さ、野性の乏しさに我ながらあきれかえる日々です。。。
畑にする場所には三本の低木がありまして、それを伐るところからはじめました。
地上部分はノコギリで伐れば終わりですが、切り株がとても大きく深く、大変です!
(私としては)あまりの大変さに悲鳴を上げ、毎年寄ってくれる造園屋のオヤジさんにお願いしようと電話しました。
ところが、いま苗床作業で忙しいとのこと。
「川嶋さん、ひとりでやってみらいんちゃ」という、そっけない返事が。。。
むこうとしては「そんなこともできないのか」という気持ちでしょう。
「よし、こうなったら俺が一人でやってみるぞ!じいさんたちにできることが俺にできないはずはない」と自分で自分に「野性復活宣言」をしたのです。
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それから延べ三日ほど30分から1時間ぐらいづつ根っこを掘り続け、ようやく少しグラグラしてきました。
一時はとても歯が立たないと思っていましたが、根気よくやればなんとかなるものです。(まだ取り終えていませんが)
作業しながらつくづく思います。
「なんて情けない俺の身体、筋肉、足腰なんだろう」
「なんてからっぽな俺の(野性の)知識、技術なんだろう」
最近は、農林漁業の方々や大工さん、職人さんがとってもまぶしく見えてたまりません。
わが家の修理に時々来てもらってる七十くらいの大工さんなんか、いろんな工夫で手際よく不具合を修繕していってくれます。
私の父も昨年で畑作りをやめましたが、農業や自然について実務知識や経験がとても豊富です。
私なんか、たぶん江戸時代、いや昭和初期までの時代ならとても役に立たない半端者だったに違いありません。
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こんな「ハンパモン」に、時々神様はきまぐれをおこすのでしょうか?
私は生来両足股関節が悪くて年々悪化し、実は4年前には杖をついてしか歩けなくなったのです。(その後痛みはあるが、杖なしで歩けるところまでリハビリしましたが)
その頃は、人工股関節にしないとだめかな〜と思っていました。
ところが不思議なことに、どういうわけか昨年の四月から急に痛みが激減したのです。
なんか秘密の関節がうまく入ったような。。(たぶん「仙腸関節」というものが影響しているのではと推測しています)
あ〜、それとたぶんアルコール摂取量が大幅に減ったせいもありますね。(美空ひばりさんもアルコールの摂り過ぎが大腿骨骨頭壊死を促進したらしいです)
走ったりとかはできないし、普通の人の運動能力と比べればその三割〜四割くらいのレベルと思いますが、とりあえず短時間の軽作業ならやれる!三四十分くらいの歩行ならできる!というレベルになったのです。
これは神様が、身体怠けぐせのついた私に「野性に帰れ!」と後押ししてくれたんだ、と勝手に解釈しています。
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昔、山登りなんかをたくさんしたといっても、所詮誰かが作った登山道を歩いただけ。
藪をこいできのこを探すおっちゃんたちとは野性の面で雲泥の差でした。
今読んでいる田淵義雄さんの『森暮らしの家』は涙が出るほどうらやましい思いをさせるにくい?本なんですが、その帯に書かれていましたよ。
「筋肉と汗に訴えて得た情報や知識はすごい!」
まさにそのとおり。。。
それで私は、恥ずかしながら還暦に「野性小学校」へ入学することに決めたのです。