写真家「つげ義春」

 漫画界の奇才、異才、天才とでもいうべき「つげ義春」。『芸術新潮』1月号で彼の特集が組まれました。彼のカメラ偏愛と独特の写真を私は初めて知りました。彼の漫画のムードが漂う写真です。
 すばらしい特集でした。

 なにせ彼の漫画が「原画」で数多く掲載されています。

 名作『紅い花』も原画のまま全編掲載です。

 青鉛筆、赤鉛筆での加筆、ホワイトでの修正、セリフの貼り付けなど、制作の過程が生々しく伝わってきます。

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 人生遍歴も実にユニークなつげ義春さん。

 実は強烈なカメラマニアでもあったのですね。

 彼の写す写真はもやはり彼の漫画と同じ不思議な味わいをもっています。

 同じ匂いがする彼の「絵」です。

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 漫画も絵も写真も、同じ「感性」の土地に咲く「芸術の花々」であることを実感します。