遅咲きの花たち

 4月が来れば私は62歳。もうこんな歳か。。。ではなくて、遅咲きの花であった先人たちを励みにしていこうと思います。

(庭の花)

 今や日本男性の平均寿命は80歳を少し超えたようです。

 明治からの平均寿命の推移を見ると、驚くことに平均寿命が50歳を超えたのは1947年だそうです。

 過去には乳児死亡率の高さ、大災害や戦争などの影響もあります。

 ですから、ほとんどの人が平均寿命程度しか生きられなかったとは言えないようです。

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 織田信長が好んで舞ったという幸若舞の「敦盛」にはこんな詞があります。

 「人間五十年、化天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり・・・」

 戦国期はたぶん50歳ぐらいが一般的な寿命だったんでしょうね。

 さて平均寿命とは別に、なんとなく一般的な寿命ってこれくらいだったのかな〜と私がイメージするのは、

 明治時代なら60歳、昭和30年代頃は65歳、昭和50年代は70歳くらいですね。

 そうすると今の60歳はその時代、それぞれ45歳、49歳、53歳とみなされることでしょう。

 ここで思いつくまま、遅咲きの花たる著名人の開花の時期などを今の年齢に換算してみましょう。

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 夏目漱石が最初の小説「吾輩は猫である」を書いたのは38歳、今なら51歳のデビューです。

 (彼が最後の長編「明暗」を未完のまま亡くなったのは50歳、今なら67歳の臨終です)

 山本周五郎のデビュー作「日本婦道記」は40歳のとき、今なら49歳のデビューです。

 松本清張の処女作「或る『小倉日記』伝」は44歳のとき、今なら54歳のデビューです。

 カントの本格的な哲学書の最初「純粋理性批判」は、なんと彼が57歳の時だそうです。

 その頃の平均寿命を仮に60歳と考えると、76歳のデビューということになります!

 このほかにも、数年前紅白に出たイギリスの歌手スーザンボイル48歳でデビューしました。

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 こうしてみると「俺だってこれからなにかでデビューできそうだな」なんて(変な?)自信が付いてくるようです。

 身体の不自由は増えても、頭や感性だけは新鮮に保っていくことはできるよな、と思えてきます。

 他にも遅咲きの花たちを探してみようっと!