赤ちゃんの泣き声と「ガイガー計」

 とてもおいしい珈琲でした!気仙沼からの帰りに寄った山村のカフェ「アイマキ」。店主のお子さんでしょうか?生まれたばかりの赤ちゃんが薪ストーブのそばでお母さんに抱かれていました。ふと店のカウンターを見ると。。。
 そこには「ガイガーカウンター(放射線測定器)」が置かれていました。。。

 昨日の午後、きゅうきょ思い立ち気仙沼へ向かいました。ここ古川からは85キロくらいあります。

 実は清水国明さんが、トレーラーハウス数台とともに気仙沼に来て支援活動をされているらしいという情報を得たからです。

 足の悪い私にも何か支援ができないか、ということと、彼のトレーラーハウスにとても興味津々でもあったからです。

 次の日から天気が下り坂と聞いたので、晴天の時に行ってみようと思ったわけです。

 結局、探しあぐねて夕方になってしまい帰ることにしました。

 途中の山村にポツンと建つ、カフェ「アイマキ」で一休みしたのは午後5時半くらいのことでした。

 ここは、自然志向、エスニック志向の若い方が、スゴク上質な珈琲や東南アジア料理を出してくれるお店です。
 
 もと産直の施設であったという木造の広い店内の真ん中には薪ストーブ。

 そのわきで、生まれたばかりの赤ちゃんが(マスターの奥さんにでしょうか?)抱かれながら、かわいい泣き声をたてています。

 こんな場所では赤ちゃんの泣き声も、生き生きとした生命力を感じさせてくれて、とても耳に心地よいものです。

 おいしいキリマンジャロのプレス珈琲と、ほろ苦く香りよい淹れ立てエスプレッソをかけたアイスを堪能し、運転疲れを癒しました。

 そして、ふと、カウンターを見ると「ガイガーカウンター」が・・・

 マスターに話を聞いたら、ここは福島原発から遠く離れているにも関わらず、風や地形の関係で放射能の値が高い。。。ということでした。

 詳しく数値を聞いたら、私が来た大崎市古川より10倍以上も高い・・・。

 この赤ちゃんに放射能が! この子の母と父の思いは。。。ハッ!としました。

 牧歌的、人間的なこの場面、同時に存在する目に見えない放射能の恐怖、そのコントラストになんともいえない空しさを感じてしまいました。

 そしてけさ、おみやげに買ってきたアイマキの珈琲を淹れながら、お店のブログを読みました。

 なんと・・・。

 彼らは昨秋、生まれた子どもを放射能から守るために海外へ移住しようと決意した記事がありました。
http://blog.goo.ne.jp/aimakiblog/e/82617557ec2061ebd41e485860f4b7a6

 しかし、次の日のブログには、親たちの反対やら何やらの理由があったのでしょう、もうしばらくここにいるという記事が書かれていました。
http://blog.goo.ne.jp/aimakiblog/e/8917046e60b6a19ede239cef8ceecfd6

 放射能は、このような自然と共生しようとする人たちの生活を脅かし、夢を壊し続けています。

 今、宮城県は毎日のように小さな地震が起きています。以前なら気にもしなかったのですが、今はすぐ「原発は?・・・」と、心配してしまいます。

 私の住む涌谷町も女川原発から30キロ圏内です。女川や石巻など地元の首長たちは昨年4月頃に、もう原発再稼働促進と宣言していました。

 知事さんも基本的には原発推進派のようです。再稼働はとても心配ですが、地元だといろいろなしがらみがあって声を荒げて反対とは言いにくいのも事実です。

 原子力といっても、ただお湯を沸かして蒸気で羽根をまわすだけなのに・・・。なぜこんな危険なものでお湯を沸かす必要があるのだろう・・・。ほんとに素朴な疑問です。