変てこりんなお話

 3.11以来、変だな〜と思うことが多くて困ります。変だけならいいんですけど、どうもその「変」が命に関わることが多そうで、なんとかしなくちゃとあせっています。
 今日は長いの承知で書きます。本当にスミマセン。書かずにはいられないので。

 それと、とても重要なことを伝えている動画が最後にあります。

 その動画だけでもぜひご覧ください。まさに「今ここにある危機」なのです。

1.ダイオキシン怒る!

 十数年前までは冷蔵庫やエアコンに使われていたフロンガス、昔はどこの家庭でもやっていたゴミ焼却、今ではどちらも禁止です。

 フロンガスはオゾン層に穴を開け、紫外線が人間の細胞を傷めるからと。たき火は体内に蓄積すると有毒なダイオキシンが出るからと。

 でも紫外線は防げるし、ダイオキシンも中和する方法はある。

 それなのに、20万年も放射線を出し続けるプルトニウム、それも人工的にしか生成されない、この毒物というレベルをはるかに超えた悪魔的物質が許容されるとはどういうこと?

 ダイオキシンに口があるなら怒るでしょう!「巨悪のあいつがなぜ許されるのだ!」

 安全の論理が破綻していませんか?禁止する順番が違ってませんか?

 あ!そうか、「事故が起きたらどうせ全滅」。だから「安全」なんて範疇を超えているんだな。きっと。

2.わしは治外法権じゃ!

 「ハマコウ、ナベツネ、シンタロウ」

 彼らは「露悪家三兄弟」と言われている。(私の部屋では)

 彼らは毒舌を公に許されているらしい。そして治外法権の人たちらしい。

 ナベツネは自分(だけ)の新聞社をもっている。

 彼には怖いものなどない。「日本国憲法?くそくらえだ!」

 かくして社説にこう書く。

 「原発を廃止してはならぬ。プルトニウムを持つことが核抑止力になっている」
 
 原爆(と同等のもの)を持つために原発はあるのだ、ということか?

 電気をおこすためじゃなかったんだ。おまけだったんだ。
  
 「憲法も、NPTも、非核三原則もクソだ! 文句あるならかかってこい!」

 それにしても本末転倒しちゃいませんか?

 「小林よしのり」ですら、最近ではこんな理屈を変だと咆えているのに。

 実に変てこりんだな〜? 露悪家って。

 もしかしたらナベツネも脅かされているのかな〜?原子力村の影の軍団に。

3.いよっ!金持ち

 東京海上日動という巨大保険屋の社長は原発再稼働積極推進派だそうである。

 新聞紙上で明確にしていた。

 それじゃ、あんたの保険会社は原発のリスクを引き受けるということだよね。

 いったいリスクをどれくらいと見積もっているのだろう?

 スゴイものだ。いよっ!金持ち!

 女は愛嬌、保険は度胸!

4.トイレのないマンション

 わが国の人々は、「トイレのないマンション」と言っても、だれも「へ〜」という顔で気にする様子などない。

 昔から「野ション」の習慣があるからかもしれない。

 「トイレがないなら、隠れて外でしたらいいじゃない」と、廃棄物を無害なものと感じていた。

 地球というマンションでは、ワクチンのない病原菌が増え続ける「危険なウンチ」を捨てる場所がいまだにない。

 いや、最近ひとつだけフィンランドにできた。「オンカロ」という。

 しかし彼らも、十万年どのようにして危険なウンチを管理したらいいかと、いまだに頭を悩めている。

 このウンチ、世界にはすでに25万トンもあるらしい。わがジャパンでは大量のウンチを原発の中のプールで保管している。

 これが原子炉よりもあぶないことが最近わかった。

 でも、あなた、こんなトイレのないマンション建てたら、その業者って確実に倒産じゃない?

 それなのに「原子力村」なんていうビバリーヒルズに住み続けられるのはどうして?

 ・・・・・・・・・

 あ、わかった!トイレがないことを知らない国民が多いんだ。たぶん。

 なにせ原発マンションの床下に、長年隠してたんだもんな〜。「くっせ〜!」

5.「やかん」だったの?

 お彼岸に親戚に行って、原発話になったときのこと。

 親戚はだれもこのことを知らなかった。

 「いやはや。。。原子力発電ってお湯を沸かして、その蒸気でプロペラ回してるだけだったんだ!」

 夕方、米寿の父にこの話をしたら、やっぱりそのとおり。

 「そうだったのか? 原子力発電っていうから、とても難しい方法で発電していると思ってたよ」

 原発が「巨大なヤカン」だと誰も知らなかった。。。

 どうりでこんな言葉が聞かれなかったわけだ。。。

 「なんでお湯を沸かすのにそんな危険な『やかん』を使うんだい?」

6.隣の子もやってるよ!

 またもナベツネさんですよ。

 悪役を一手に引き受けているし、あのパイプをくわえた悪党顔は希少価値。それで人気あるんだろうな。たぶん。

 「日本が原発止めたって、中国や韓国なんかが今後百カ所も日本海側に原発建てるってんだから、意味ないだろう!」

 ドイツやスイスで咆えたらいいのに。

 「フランスが原発だらけだ。止めたってしょうがないぞ!続けろ」と。

 この人の毒舌を止めるには大親分の鶴の一声しかない。

 イラク戦争のときも社説にこう書いた。

 「アメリカに付いていくより道はなし」

 そもそもナベツネ新聞社の大先輩「ショウリキ」がアメリカとつるんで持ってきた原発だから、仁義を通しているのだろうな。

 ま〜、寿命もあとわずかだろうし、原発事故なんか怖くはないんだろう。

 このナベツネ新聞、公表?読者数一千万人だそうのなので、原発推進派がまだ40%くらいいるのもうなずける。

 かといって頼りになるマスコミなんかありゃしない。どこも裏でつるんでるようだ。ただ原発問題でまともなほうは毎日、朝日、東京新聞かな。

 <右巻きの「露悪」で食ってる読売産経銭金でいつも「日和見」日経新聞、左巻き「偽善」の能書き毎日朝日

 原発賛成反対の割合というのは、上の読者数の割合ですな。たぶん。

7.電磁波のほうが怖い

 クリティカル・シンキングという洋物を日本で流行らせた若社長が、孫さんにたてついたことがある。

 それで公開討論会となったが、原発の話をしているのに、この人はこう言った。

 「あなたの会社の携帯やアンテナが発する電磁波のほうが私は怖い」

 えっ、今原発の話をするんじゃなかったの?

 こういうのって、横綱に勝てそうもない平幕が「肩すかし」くわせるようなもんじゃない?

 実は、この人のクリティカル・シンキングというのは「討論に勝つ方法」であった。
 
 討論を通して理解し合ったり、考えを修正したり、合意したり、というものではなかった。

 後でわかったが、ギリシャ時代の「ソフィスト」と、拠って立つ根拠が同じだった。

 ラッセル曰く、ソフィストは「会社の顧問弁護士」と似ていると。

 きっとこの人は、「原子力村」や「経済界」の顧問弁護士をきどったのだろう。

 ソクラテスはそういうのに反対して、かえってつぶされたようだ。

 だが、いつの時代もはびこる輩は似ているようだ。

 参考→ソクラテスの時代

8.科学にブレーキは不要

 吉本隆明さんが亡くなった。

 彼に影響を受けた方は「脱原発」派が多い。が、亡くなる寸前、彼が話したことが思わぬ人に引用された。

 吉本隆明は某週刊誌にこんな内容の記事を寄せた。

 「科学技術や知識というものはいったん手に入れたら元に押し戻すことはできない。どんなに危なく退廃的であっても否定することはできない。それ以上のものを作ったり考え出すしか道はない」

 「科学研究」はそうかもしれない。しかし人が暮らしで使う「実用技術」というものははたしてそうなのか?

 混同しているのでないだろうか?

 この記事を読んだ露悪家三兄弟の一人「シンタロウ」は喜んだ。

 「(あの大御所が、)これじゃ人は猿に戻ると言っている。原発反対はセンチメンタルでヒステリックだ」

 それでは、人間のクローンをつくることも、遺伝子操作で自然界にない食べ物をつくることもみんな許すのか?

 「シンタロウ」は率先してわがひ孫をクローンにし、得体の知れぬ食い物を科学の進歩として積極的に食べるのか?

 私は、彼はきっと反対のことをすると思う。

 そういう人ってどうなの?

 参考→「成長類」はどこへ行く?
    アルキメデスの末裔
    発明は必要の母
    私たちには鏡が必要だ

9.フグをそのまま食わせてる

 フグの卵巣をとらずにそのまま国民に食わせている。たとえは万全ではないが、原発はそれと似ている。

 料理はいくらおいしくて栄養があっても、万が一にも死ぬ可能性があるものは提供できない。

 もしそれを犯したら刑務所行きだ。

 一般の商品だって同じ。いくら役に立ちそうだって、安全が保障されなければ発売できない。

 もし、欠陥のある商品を売って事故を起こしたら、その企業は倒産すらしかねない。
 
 数年前のトヨタ自動車のアメリカでのクレームを思い出してみよう。

 あんな「いいがかり」(と言っては語弊があるが)みたいなことで、トヨタは一時存亡の危機に瀕したのだ。

 それほど、あらゆることに対する「安全審査」は厳しい。それは四つが柱であろう。

 1.それは役に立つものか?→「性能を満たしている」ことを証明する。

 2.それは人が対処可能なものか→「適切な事故処理ができる」ことを証明する

 3.それは致命的被害を生じさせないものか→「致命的は被害は生じない」ことを証明する

 4.それは安全に廃棄できるものか→「廃棄物の安全で確実な処理法がある」ことを証明する

 これらがあって、はじめて食品や商品は発売できるはずだ。それが常識だ。

 つまり、被害を予想できて、適切な処理方法があり、被害のリカバリーができ、廃棄して自然に戻せること。これらを人間が行えること。
 
 しかし、原発で証明されていることは「1」の「性能を満たしている」しかないのだ。

 こんな未熟なものはとうてい世には出せないはずだった。そして今でも世に出ていてはいけない危険きわまりなきものだ。
 
 まるで「ブレーキのない、爆弾を積んだスポーツカー」なのだ。

 原子物理科学者やその技術者は、自らの競争性能にプライドがあって「原発」に誇りを持っている。

 その気持ちはわからないではないが、そもそも扱っている「しろもの」が世に出る条件を欠いている。そのことをよく認識すべきだ。
 
 自分たちの自己過信が引き起こす無理がやがて暴走し、巨大な悪魔的装置となることを想像すべきだ。

 その結果引き起こすことになる、多くの犠牲者の出現や、自分たちでは対処できない事故がありうることを知るべきだ。確率論で考えるのはもうやめるべきだ。

 いかに己が優秀であろうとも、いかに科学が偉大であろうとも、地球や自然、生き物、多くの人々の命や、生きる幸せを奪う権利は己にないことをまず知るべきだ。

 それが「真の科学の徒」であるはずだ。

 参考→原発は実証実験を省いて実用化された.jpg 直

10.地元がよければいいのです

 福井県敦賀市長はこう言った。

 「敦賀市では敦賀3、4号機の増設も求めています。「原発マネー」への依存体質になっているって? 

 私はそうは思いません。他の都市でも工場がなくなったら、別の工場を誘致してくるでしょう。

 私たちは原発という「地域産業」を誘致しているのです。そして、その成果として、交付金145億円をありがたく受け取るのです。」

 おいおい、傭兵かい? それとも「原発牧場」の家畜かい?

 危険を金で引き受けている。原発の安全とか、廃棄物とか、そんなことは私たちには関係なし。

 「(原発に)反対するなら金をくれ!」と、まるで安達祐実が「家なき子」で言ってるようだ。

 そのもらった金で小学校を建て、そこでどんな教育をするのだろう。

 「私たちの町の経済は、生き物の命より優先する」

 「他の地域のことや原発の問題は考えてはいけない。考える人は別にいるから。私たちにとっては金こそ命だ」

 残念ながら、事故が起きたフクシマ以外の原発立地の地域はみなこれらを金科玉条としているようだ。

 「貧乏からの脱出」と言えばなんでも許される。

 そして、その心の底には「もう後には戻れないさ。。。」という、苦い思いもきっと隠しているにちがいない。

11.後進国だから下痢しません

 フクシマの原因追求や対策も全然なのに、原発輸出を早々に決めた政治家、大会社の社長たち。

 あきれてものも言えない。

 しかし、この人たちの良心は何も痛みを感じてはいない。

 なぜか? 輸出したのは「後進国」だからだ。

 先進国には輸出できなかったろう。というより先進国では国民の反対運動で、そもそもあり得ない話だろう。

 日本でいえば、かつてのフクシマ、フクイ、アオモリなどと同じだ。

 東京にはつくれない、つくらないのと同じだ。

 輸入する方もするほうだが、なにせ向こうにも「原子力村」がある。

 かつて、金持ちが奴隷に食い残しを与えたようなものだ。

 「こいつらは汚いものばっかり食ってるから下痢しない」

12.懲りない人々

 経済界の人たちは何を学んで来たのだろうか?

 あの福島県にいながら、驚くべき発言をする重鎮がいる。

 瀬谷俊雄さん=福島県商工会議所連合会長、東邦銀行会長の新聞投稿である。

 批判覚悟で言いたいことがあります。福島第二原発の再稼働を視野に入れたい。4基の計440万キロワットの電気を、福島にある工場用に安く回し、企業が福島で事業を展開するインセンティブを与えればいいと考えます。

 当面は福島に新たに来る企業に期待するのでなく、パナソニックやキヤノンなど福島に既にある企業を優遇しなければならない。そうでなくても電機メーカーは赤字で大変なので、福島が真っ先にリストラの対象になりかねない。

 福島は「脱原発」を宣言しました。しかし、美辞麗句を並べた復興計画なんて飽き飽きしています。もっと現実を直視しましょう。

 自然エネルギーで代替できますか。化石燃料では電気代が跳ね上がる。産業を支える肝心のエネルギーが不安定では、福島の復興の前途は暗い。今こそ政治決断を促したい。

 一度動かした原発を止めることはとても困難なことだろう。

 こんな悲惨を身に味わいながら、いまだに旧弊な考えに固執して新たな模索を夢物語として拒絶する。

 もし、これを正論と思う人々が多いなら、日本は「(目先の)効率教」で滅びるに違いないと私は思う。

13.心臓だけが大丈夫

 「原子炉はミサイルが撃ち込まれても平気です」

 わかりました。そういうことにしましょう。

 でも、心臓だけが丈夫でも、それだけで長生きできるとは誰も思わない。それが常識。

 最近ようやく明るみに出されたとてつもない事実がある。

 3.11では「使用済み燃料プール」の水が干上がり、もう少しで250キロ圏内全員避難という大惨事に至りそうだったというのだ。

 それが仏の最後のご慈悲のように、間一髪そうならかったのは、隣にあった施設の工事の不手際で、そこから水が流入したためらしい。

 もし、この工事の不手際がなければどうなっていたか?

 4号機の使用済み核燃料プールは津波で電源が失われ、冷やせない事態に陥った。プールの水は燃料の崩壊熱で蒸発していた。

 水が減って核燃料が露出し過熱すると、大量の放射線と放射性物質を放出。人は近づけなくなり、福島第一原発だけでなく、福島第二など近くの原発も次々と放棄。首都圏の住民も避難対象となる最悪の事態につながると恐れられていた。

 ところが危機はまだ去っていなかった。というより今も増しているのである!!!
 
 この4号機の使用済み核燃料プールは4階にあるらしいのだが、施設が水素爆発したせいでクレーンなどの重機がぶっ壊れたままらしい。

 もし強い余震が来て、この傷んだ施設の壁が破損したら、水は漏水してメルトダウンを起こし、あまりに強い放射能で人が近づけないため、3.11以上の悲劇になるらしい。

 こういう「今フクシマにある危機」が最近ドイツのテレビ放送や小出教授の話などで明らかになったのだ!!!

 250キロ圏内一斉避難のシナリオは、工事が完了する来年の12月まで高い確率であるらしい。

 日本は沈没しなくても、ほぼ「日本沈没」と同様の事態に陥る。私も孫たちも放射能まみれになるというのだ。。。

 お釜がいくら丈夫でも、配管やらプールやらの事故で致命的になるのだ。

 もっとひどいのは、人が近寄れなくなること。近寄れても被曝量限度で操作したり処理する技術者が不足することだ。

 そのときは「特攻隊」を命令するしか手はないはずだ。とんでもない「戦争」が今起こるかもしれないのだ。

14.「今フクシマにある危機」

 本当に怖い。。。地震のたびに心から祈らずにはいられない。なんとか4号機燃料プールの建てやが持ちますようにと。

 そして正直、緊急時の対処について準備しなければと思っている。家族や会社の人々、他身近な少数の人々にしか適用できないだろうが。。。


※文中の「ハマコウ」「ナベツネ」「シンタロウ」「ショウリキ」は架空の人物です。現実に存在する特定人物との関連は読者の想像にお任せいたします。