鳴子温泉日帰り放浪記(1)

 最近老化現象なのか、はたまた(遅い)更年期障害なのか元気が出ません。少しうつ気味なので日帰り湯治をしてみようかと思いました。
 実は今年の夏頃から、体と気持ちの調子が今一です。

 やる気がでない、熟睡できない、どうでもいいことが気にかかる、イライラする、二日酔いしやすい。。。

 ストレスが脱けない感じで、人知れず悩んでいました。(今でもですが)

 下の娘が帰郷したので少し愚痴を聞いてもらいました。

 それと、私の父が涌谷町立病院の東洋医学外来でもらっている漢方薬の飲み残しがけっこうあったので、それを飲み始めたりしました。

 八味地黄丸と補中益気湯が私の症状にも合いそうだし、買えば高い薬ですから。

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 そしてもうひとつ湯治をしてみようと思ったのです。

 私が住む宮城県北部には全国有数の温泉「鳴子温泉郷」があります。

 日本に11種類あるといわれる温泉種類のうち、なんと9種類もの温泉が鳴子温泉郷には湧出しているのです。

 ですから旅館1軒ごとにその泉質は異なりますし、三種類以上もの異なる源泉がある旅館も珍しくありません。

 泊まって湯治が一番いいのでしょうが、鳴子温泉郷へは自宅から一時間ちょっと、地の利があって日帰り湯治が十分可能です。

 ということで、日曜日と祝日の月曜日に3件ほど温泉を廻ってみました。

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 何度となく来ている鳴子温泉ですが、あまりの湯種のバラエティに、入ったことがない旅館、お風呂はたくさんあります。

 今回の湯治では、いままで入ったことがない旅館やお風呂、あるいはずっと昔に入ったきりのお風呂を廻ってみようと思いました。

 晴天の日曜日は、鳴子峡の紅葉見学をかねて、鳴子温泉郷の中山平温泉へと行きました。

 まだ紅葉は本番ではないですが、快晴も手伝ってすごい数の観光客です。

 観光客があまり来ない穴場の旅館で日帰り入浴をすることにしました。

 それは「花渕荘(はなぶちそう)」。

 硫黄や硫化水素泉の多い中山平では珍しい淡白な単純温泉です。

 少し中心部から離れているせいか、紅葉の庭園を眺めながら入る露天風呂には私一人。

 入浴料500円ですばらしい贅沢です。

 この日はここだけで終わりでしたが、家に帰って呑む日本酒がスイスイ入ること。。。

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 次の日、つまり昨日は台風接近で曇天から小雨。

 まずは初めての旅館、鳴子温泉の入り口にある「旅館弁天閣」に行きました。

 貸し切り露天風呂があって、日帰り入浴料一人1000円。

 小高い場所にある離れのついた露天風呂には私一人。

 紅葉の庭木を眺めながら贅沢を味わいました。

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 昼食は鬼首温泉郷に行って、温泉郷にある公営レストランで特製ビーフカレーを食べました。

 温泉に負けずになんと汗の出ることよ!

 昼食を食べ終わる頃、外は雨模様となってきました。

 ふたたび鳴子温泉に戻って家に帰ろうと思いました。

 しかし、父の実家で夕ご飯をつくる時間にはまだ早い。

 ということでもう一軒、入浴をすることにしました。

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 それが昨日のメインイベントとなった「ホテル瀧島(たきしま)」です。

 国道沿いにはホテルの裏側が面していますが、(申し訳ないですが)とても古くて廃業しているのでは?と思わされます。


(こちらは正面入り口)

 いったいどこから入るのだろうとうろうろしていたら、偶然窓のそばにいたおばさんに入り方を教えられ入館できました。

 入ってみたら、そのおばさんが今度は受付に。

 入浴料500円というので1000円札を出したらおつりがないらしい。

 しばらくの時間、どこかにおつりを探しにいって、ようやく入湯準備です。

 それにしても建物の外も中もかなり古〜いもんです。

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 ここの名物は「薬湯」という浴場らしく受付のおばさんにも勧められました。

 行ってみたら「ただ今入浴中」の看板が。

 しようがないので近くにある普通の「男湯」に入りました。

 大きさ四畳くらいで、臭いもあまりない地味なお湯でした。

 5,6分くらいで上がりました。

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 ところが。。。

 たった数分の入浴だったのに、上がってからその日布団に入るまで、ずっとポッカポッカのままだったんです!

 普通の男湯でこれですから、名湯「薬湯」のほうは一体どれほどの効能があるのやら、です。

 薬湯にはこんな掲示もありました。

 「入浴後三十分は汗が出っぱなしとなり、最低二時間はさめません」

 さらにアトピーにもよく効くらしく、入浴の順番待ちで入れない日も多いらしいのです。

 それにしても「ホテル瀧島」の湯、これほど身体に効いたのはホント十数年ぶりかもしれません。

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 父のところに寄って夕食を作り家に帰りましたが、ホント身体がポカポカで、回復の兆しが少し感じられるようになってきました。

 これからしばらくの間、日帰り湯治を続けてみようと思っています。

 ということで今日のブログのタイトルには(1)と付け足しておきました。

 ※すべての写真はネット上からお借りしました。

参考
 ゆったり温泉ビジネス
 雪の鳴子で熱い話
 米を高く買う町