ノボ・ショート

ショートSF「思想販売会社」

遠い遠い学生時代。書店の本棚を眺めているとき、ついこんなことを考えたものです。「どの思想を選ぼうか?」。そして少しやましい気持ちもしたものです。「服を選ぶように自分勝手に選んでいいものか?」と。真理や真実を求めているように思いながら、人は…

ノボ・ショート「ズボンの虫食い穴」

今日は元旦ですが亡父の四十九日でもありました。法事は先行して昨年終わっているのですが、今日こそ宇宙というあの世へ旅立ったのだと私の心は強く感じました。仏教の様々な教えやしきたりにはすべて何らかの真理があるのだな〜と感じるこの頃です。今年の…

ショートSF「究極のパスワード」

今年は高野山ブームみたいです。仙台では夏に「高野山の秘宝展」が開催されました。テレビでは先月「ブラタモリ」で三回連続の高野山特集でした。私は以前より空海さんや密教にSF的な興味を持っていました。最近とみに劣化が著しいわが空想力をお大師様に…

ショートSF「クラウドの惑星」

カルト的SF映画といわれていますが「デューン・砂の惑星」はとても印象深いものでした。ロックグループのスティングも出演していました。ナウシカの「王蟲」もこの原作からヒントを得たものです。レムの「砂漠の惑星」も大好きでした。ナノロボットの本を読…

ノボノボ童話集「えすえふ鳥獣戯画」

小学生の頃、ウェルズの古典SF「モロー博士の島」を読みました。人間と野獣との合体話に恐怖を感じました。その延長なのか、成人してから「ツチノコ」が山道で私をにらみながら話しかけてくるという妄想にけっこう悩まされました。さまざまな生物が人間と…

ノボノボ童話集「トランポ・ザ・ワールド」

トランプさんのタマゲタ政策を日本ではまだ対岸の火事みたいに思っている人が多いようです。しかし当事国の人たち、特に移民や女性にとっては70数年前の欧州を連想させるような悪夢に違いないことでしょう。いったいどうなることやらと心配しつつ、まさか…

ショートSF「人工惑星ゴースト」

宇宙の話を書いていると小さなことが気にならなくなってきます。星を眺めて心が癒やされるのと同じなのかな〜。星座物語もそのような心地で紡がれていったのでしょう。私の人工知能SFも4話目になりました。エピソードごとに独立したストーリーながら、「…

ショートSF「人工知能の帰還」

もう何回目になるでしょう。有料放送で「2001年宇宙の旅」を観ました。40年前、仕事で完全徹夜が三日目となった夜、ようやく重要なある機械の修理が終わりました。ところがその頃仙台でこの映画がオールナイトで初上映されていました。私は眠るのも忘…

ショートSF「人類史上最大の作戦」

私が敬愛する水木しげるさんの一周忌追悼番組を見ていたら、ご遺族が「国宝」と本人の字で書かれた小さな木箱を見つける場面がありました。それを開けてみたら。。。ここからSF的妄想が生じて書いた一篇です。

ショートSF「三値のデジタル社会」

私たちはコンピューターの計算方式である二進法が「デジタル」と思い込んでいますが、実はそうではないようです。三値のデジタルがあったらいいなと思いました。

ショートSF「哀しき人工知能」

新聞の人工知能特集の出だしを読んでびっくりしました。「2050年人工知能を搭載したロボットと人間が結婚する。ーそう断言する学者がいると知り昨年10月英ロンドンを訪ねた。「AIに関わり始めて数十年。ここ数年素晴らしい進展を見せています。20…

ノボノボ童話集「新しい名前」

昨晩は会社の新年会をしました。年に一回ですが東京、大阪、山形各拠点の仲間も集まり盛り上がりました。宴会、カラオケ、都市部の人は実に元気がありますね〜。みんなの笑顔を見ながら、幸せ創造の会社にしていかないとな〜とつくづく思いました。

ショートSF「素晴らしき新人類」

現代の慢性病はネット中毒とアレルギーです。私も五十を過ぎてから花粉症となり、仕事も個人生活もネットに繋がれ半オタクのごときです。わが孫たちもアレルギーだらけ。これらを人類進化の過程として肯定的に考えてみたらどうなのかな?という一篇です。

ショートSF「超電池社会」

明日から仕事です。頭のモードを変えようと初夢のごとき近未来SFを一篇書いてみました。年末に孫たちとオセロをしたのも影響したようです。

ノボノボ童話集「窓ごしの二人」

今日は趣向を変えて古風で地味な恋愛話を書いてみました。私たちの世代の恋愛は「シャイな情熱」という言葉が似合っていたな〜なんて思っています。

ノボノボ童話集「忍者犬チビ」

小学校は今日から冬休み。久しぶりに孫たちと会いました。孫に「じいちゃん、トリコのお墓拝んでいって」と言われました。実は一週間前、とても可愛がっていた文鳥を炬燵で寝返りを打った孫があやまって圧し潰してしまったのです。どんなに悲しかったことで…

ノボノボ童話集「夢を描く画家」

私は一枚の良い絵は何百冊もの本に値すると感じています。絵は人の直感に働きかけ、すべてを一瞬にして理解させる力を持つ芸術だとずっと思っていました。その究極は「曼荼羅」ですね。これは全宇宙を顕しているわけですから存在するすべての本以上というこ…

ノボノボ童話集「驚きのタイムマシン」

小四の孫が父親と今日ディズニーランドから帰りました。小一の孫娘のほうは行く前日にノロウイルスにやられ母親と留守番でした。もしかしてこんなとっておきのアトラクションもあったかな〜、なんていう一篇です。

ノボノボ童話集「人生相談の達人」

「なぜ?」は人間ならではの言葉でしょう。しかし、その「なぜ?」が自分を傷つけてしまう場合もあります。当たり前であることにも「なぜ?」と問えばどうなるだろう?自分自身のセラピーとして書いてみました。

ノボノボ童話集「ストーブ隊長」

東京オリンピックの頃、私は小学校5年生でした。この頃は字が読めない子もいっしょの教室でした。なんて貴重な時代を過ごせたのだろうと今になって強く思います。そのころの実話を(「もと童」向け)童話として書いてみました。

ノボノボ童話集「リンゴ箱のもみ殻」

ラジオで読者投稿の紹介がありとても心が和みました。こんな内容です。「今から半世紀も前、昭和40年頃の話です。家に木のりんご箱が届きました。小さかった私は蓋を開けてみて、籾殻だけなのを見てがっかり。しかし籾殻の中を手で探るとあったんです!りん…

ノボノボ童話集「幸せのタイミング」

昨晩は友人たちと忘年会をしました。楽しく過ごせて、最近では珍しくけっこう飲みました。何ごとにも旬があり。年末年始は飲んで笑って過ごさないと損ですよね〜。

ノボノボ童話集「未来のお化粧」

ある日の新聞に「ドイツ女性はスッピン主義」なる記事が載っていました。究極の化粧とはそのようなものかな〜と妄想が始まりました。

ノボノボ童話集「未来から来た花嫁」

カーラジオから懐かしき「ネバーエンディングストーリー」の映画音楽が流れました。エンデ『はてしない物語』が原作です。主人公バスチヤンは異世界の悲鳴を同名の本で知り、その世界を救うために物語の中に旅立ちます。音楽に影響されて一駄作書いてしまい…

ノボノボ童話集「素晴らしき嘘」

嘘も方便、嘘から出たまこと、嘘八百、嘘つきは泥棒の始まり。いろいろある嘘ですが、世の中は二八蕎麦のごとくです。嘘が二で真が八くらいが実はちょうどいい按配なのかも。逆かな?

ノボノボ童話集「沈黙は金」

エンデの『モモ』より。「モモにできたのは、ただじっと相手の話に耳を傾けることなのである。意見を述べたり、質問をしたりしなくても、相手が「どこにそんなものがひそんでいたかとおどろくような考え」が浮かぶし、生きる気力をなくした人がモモに話をす…

ノボノボ童話集「一番暖かい服」

幸運の女神はいたずら好きのようです。儲けや幸運を求めるとソッポを向き、あきらめたり開き直ったりすると振り向くようです。「あきらめは最強の戦略なり」、いや「最後の戦略なり」かな〜。

ノボノボ童話集「恐怖のミイラ」

私の世代で定番の思い出話、そのひとつが「恐怖のミイラ」というテレビ黎明期のホラー番組です。童話のテーマを考えていたら突然思い出しました。本当はほのぼのメルヘン系を書きたいのに、ホラーかお笑い皮肉系になりがちです。書きながら自分の性格を見る…

ノボノボ童話集「車のない未来」

高齢者による事故が毎日報道されます。たぶん今までも同じくらいあったのでしょうが、いよいよ何とかしなくてはとニュースが増えたのでしょう。わが父もちょうど2年前、90歳で免許返納しました。そこに至るまでの私や家族の苦労は並大抵ではありませんでした…

ノボノボ童話集「サンタの過去」

12月初旬なのにもうクリスマス話です。これだけ影響の大きい祭りは他にないことでしょう。子どもにも大人の商売にもですね。サンタは経済効果というプレゼントを大人の世界にも与えてくれているようです。